HP初のNAS製品はSAN環境も同時にサポート
2002/2/19
「hp surestore nas va 105」 |
オープンネットワーク系ストレージの構築手法として、SANとNASがあるが、それぞれ一長一短がある。例えば、SANはストレージの統合やLANフリーバックアップといったメリットがあるが、簡単にデータ共有ができない。NASでは、データ共有は容易に実現するが、データ転送における安全性の確保は完全ではない。ストレージは、サーバ直結型のDASからネットワーク系に移行しつつあるが、ユーザーの間では、妥協してどちらかのシステムを導入するものの、両方の利点を享受したいとのニーズが高いという。
日本HPでは、そのような需要を受け、SANもサポートするという観点でNAS製品nas vaを展開する。イーサネットとFC‐SANの両プロトコルをサポートし、ストレージ資源にSANとNASの両環境からアクセスできる。これにより、コストや管理、拡張性といった利点が得られるという。
管理では、独自管理ツールによりWebベースでの管理が可能なほか、「hp OpenView Network Node Manager」からノードとしても管理できる。
拡張性では、「バーチャル・アレイ・テクノロジ」により、物理的なディスクの制限に縛られないストレージの拡張が可能という。エントリモデルのnas va 105で最大7TB、ミッドレンジのnas va 105Lで最大14TBまでストレージを拡張することができる。このバーチャル・アレイ・テクノロジは、日本HPが昨年11月に発表したデータ管理手法。nas vaでは、同機能が実現する“ストレージ・プール”という特性を生かし、システム間でのデータの動的な切り替えを実現する。管理者はストレージ論理ボリュームを自由に割り当てれば、データ共有が必要なSANのデータを一時的にNAS形式にする、といったことが可能という。
日本HP ストレージソリューション事業本部 本部長 芝原房夫氏は、SANとNASのメリット/デメリットが正しく理解されていないことを取り上げ、「両方を導入したいというニーズが極めて高い」と述べた。特に、日本ではNAS市場の成長比率が米国よりも高いといわれており、これまでNAS製品を持たなかった同社は“併用可能”を武器に進出することになる。
(編集局 末岡洋子)
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日本HPの発表資料
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