Webからエンタープライズアプリの監視へと踏み出すマーキュリー

2002/9/5

 マーキュリー・インタラクティブ・ジャパンは9月4日、同社の主力ツールの「LoadRunner」と「Topaz」を含む、全5製品をいっせいにバージョンアップし、日本市場でのさらなるシェア獲得を狙う。

 同社がバージョンアップして販売するのは、Web負荷テストツールの「LoadRnnner 7.51」とWeb性能監視ツールの「Topaz 4.1」のほか、テストツール3製品(「WinRunner 7.5」「WinRunner QuickTest for SAP R/3 7.2」「TestRunner 7.51」)だ。

 LoadRunnerは、バージョン7.02から7.51へのバージョンアップで、本来ならマイナーバージョンアップ。しかし、説明を行ったマーキュリー マーケティング部プロダクト マネージャー 岡崎義明氏によれば、「LoadRunnerは、アメリカでは60%以上のシェアを持ち、事実上のデファクトスタンダードといっても間違いではない。バージョンの数字以上の意味を持つこれからの戦略商品として、非常に重要視している」と述べ、新製品に賭ける意気込みを語った。

 LoadRunnerの最大のポイントは、社内の開発手法を国際化したことで、英語版とほぼ同様のモニタや仮想ユーザープロトコルをサポートできるようになったこと、Java関連のモニタを充実させ、「アプリケーションレベルの全レイヤのモニタリングが可能」(岡崎氏)になったこと、Citrix Metaframe、.NETをサポートしたこと、ERP/CRMのサポートを拡充したことを挙げる。

 特に同社が今後の主要ターゲットとするERP/CRM市場のため、従来のSAP R/3やOracle E-Business Suiteのほか、PeopleSoftとSiebelに対応させた。また、岡崎氏は「各ベンダのアプリケーションに対応した専用のComplete Packageを用意した」という。

 メジャーバージョンアップしたTopazは、米マーキュリーが2001年に買収した米Freshwater Softwareのシステムリソース監視ツール「SiteScope」の機能と統合したことで、「これまでのWebアプリケーションだけではなく、エンタープライズアプリケーションの監視ツール」(岡崎氏)を実現でき、ビジネス志向のIT監視が可能になるという。

 Topazがヒューレット・パッカードの「hp OpenView」やIBMの「IBM Tivoli」などのシステム監視ツールと異なるのは、ユーザーの視点からシステムを串刺しにしてレスポンスを監視する点にあった。新しく加わったSiteScopeは、hp OpenViewやIBM Tivoliが持つのと同じ機能を提供する。これにより、システムを複数の視点から監視することができるようになった。

 それでは今後、他社のシステム監視ツールの巨人たちと真正面から戦うことになるのかというと、そうではないと否定する。確かに、SiteScopeは監視対象となるサーバなどにエージェントを入れる必要がないといったアドバンテージはあるが、岡崎氏は「すでに他社の監視ツールが入っている場合は、それらの製品と連携させることができる」と述べ、市場のすみ分けと共存を狙う。

 そのほかの新機能としては、ストリーミングの監視ができるようになったこと(RealPlayerやMedia Playerをサポート)、CIOの意思決定を支援するSLM(Service Level Management)モジュールが追加されたこと、J2EEをサポートしたことなどがある。

 マーキュリーでは、販売や売り上げの目標を明らかにしなかったが、同社マーケティング部 ディレクター 植村剛成氏は、「当然ながら現在のマーケットシェア、売上高以上を」と述べ、国内での負荷テストツールとWeb監視ツールの市場制覇を目指し、ライバルとの差をさらに広げる構えだ。

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マーキュリー・インタラクティブ・ジャパン

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