業務プロセスを図解で管理、IDSシェアーの新ツール
2002/10/30
IDSシェアー・ジャパンの代表取締役社長 柳堀紀幸氏 |
IDSシェアー・ジャパンは、ビジネスプロセス管理ツールの新バージョン「ARIS 6 Collaborative Suite」を10月29日に発売すると発表した。IDSの代表取締役社長 柳堀紀幸氏は「ビジネスを効率的に回すには、改善、導入、評価のサイクルが重要。ARISはその仕掛けを提供する」と述べた。
ARISは文書を中心に業務プロセスを管理するツール。業務の流れをわかりやすいフローチャートに記述して、それぞれの段階でどのような情報や人材、システムが必要となるかがわかる。これによって、企業が持つさまざまな資産を効率的にビジネスに生かすことができ、コスト削減につなげることができるという。フローチャートを分析し、現状の課題や改善案、運用ノウハウなどを記述したレポートの出力機能もある。
前バージョンから新しくARISに加わったツールは、「ARIS BSC」と「ARIS WebDesigner」。BSCは企業の事業戦略を管理するためのツールで、さまざまな段階の戦略目標の関係をチャートにして図解する。チャートには目標達成にための施策やリソースの割り当てができ、明示的にプロジェクトを進めることが可能だ。WebDesignerはWebを使った業務プロセスのフローチャート化を実現するツール。これまではARISのクライアントソフトがなければできなかったような業務プロセスの管理を、Webブラウザだけで可能にする。取引先企業との共同プロジェクトの場合や、遠隔地の支社からプロセスの遂行状況を確認したいときに役立つツールだ。「ARIS WebPublisher」は機能が強化され、更新されたプロセスのフローチャートを自動的にWebに公開し、ユーザーから電子メールで提案などのフィードバックを受けることができる。受けた提案内容はフローチャートに反映されるようになっている。
ARISの基本システムは120万円から。IDSはARISに追加して利用できるツールとして「ARIS PPM」の日本語版の提供を予定している。ARISのシステムから業務パフォーマンスの結果を取得して、フローチャートに反映させたり、指標の分析をすることができるという。
柳堀氏によるとARISは世界で3万3000以上利用され(ライセンスベース)、日本でもNECやNTTコミュニケーションズなど多数の企業で導入されている。本格的にERPやSCMが導入されるに従い、企業の業務プロセスは複雑になってきている。そのため、IDSは国内でも業務プロセス管理の需要がさらに高まるとみている。
(垣内郁栄)
[関連リンク]
IDSシェアー・ジャパン
[関連記事]
日本企業はITのROI(投資対効果)に無頓着か?
(@ITNews)
エントリ製品でEAIをもっと多くの企業に、TIBCO
(@ITNews)
ERPから企業を超えた人とシステムの連携へ、SAPの挑戦
(@ITNews)
“敷居が高い”を変えられるか?
中堅への拡大を図るSAP (@ITNews)
ERP導入の短期化を狙い、SAPとデロイト
トーマツらが提携 (@ITNews)
情報をお寄せください:
最新記事
|
|