ファウンドリーネットワークス、日本で15%のシェア獲得を
2002/10/31
ネットワーク機器の製造/販売を行うファウンドリーネットワークスは日本法人を設立し、日本市場に向けて本格的に活動を開始していくと発表した。同社は、企業やキャリア向けに、L2/L3スイッチ、コア・ルータ/エッジ・ルータ、ロードバランサなどのバックエンド向けネットワーク機器を中心に取り扱っている。これまでは、三井物産系の物産ネットワークスが国内総販売代理店となり、米ファウンドリーネットワークスとの仲介を行っていたが、今回の日本法人設立により、ブランディングを含めて日本市場への展開を本格的に開始したことになる。現在米国では、大手キャリアの破たんにみられるように、ネットワーク機器の市場は冷え込んだまま。多くのネットワーク機器ベンダは、有望な市場として日本や中国など、アジア諸国に販売の重点をシフトしようとしている。今回のファウンドリーネットワークスの日本法人設立も、その流れに乗った形といえるだろう。だが、ネットワーク機器ベンダの中では最後発組であり、タイミングとしてはかなり遅いという印象だ。
今回のこのタイミングでの日本法人設立の経緯について、米ファウンドリーネットワークス 社長兼CEOのボビー・ジョンソン(Bobby Johnson)氏は、「本来はこれより早期で展開する予定だったが、経済状況の悪化やテロの影響なども重なり、日本法人設立のタイミングの判断が難しかったといえる」と、やや出遅れてしまった点を認める。
しかし、スタートダッシュの失敗こそ認めたものの、自らをシスコシステムズの最大のライバルと評し、ギガビット・イーサネットや10ギガビット・イーサネットでの先進的な取り組みや、パフォーマンスでの優位性など、依然他社と比べてリードしていることを強調する。「今後は日本市場でのマーケットシェアの拡大に努め、15%は確保したいと考えている」(ジョンソン氏)と、世界市場でのイニシアティブを背景に、日本市場でのシェア拡大を狙う。
■「SONETの採用を検討するキャリアはもういない」
ネットワークの世界で最もホットなトピックは、MPLSと10ギガビット・イーサネット(10GbE)ではないだろうか。特に2002年8月に標準化が行われたばかりの10GbEは、今後市場の急拡大が見込まれている。日本法人の代表となった、米ファウンドリーネットワークス 日本セールス担当VPの末松英明氏は、「(標準化より)1年前から製品展開を行っている弊社では、1年分の技術の蓄積というイニシアティブ」があると説明する。
同社のユーザーは、エンタープライズ(企業)とキャリアで半々ほど。主な用途としては、メトロ・ネットワーク、キャンパス・ネットワーク、サーバ・ファームなどでのクラスタリングなど、低コストでの遠距離通信や、広帯域が必要な業務が中心だという。
10GbEの大きな特徴に、現在キャリアのバックボーンで活躍しているSONETとのシームレスな接続性など、WAN向けでの用途を想定している点がある。10GbEと同帯域を持ち、SONETの規格の1つであるOC-192と比べたときの最大の優位点はコストだ。「SONETの新規導入を検討しているキャリアの話は聞かない。コスト面などを考えれば、10GbEへの流れは必然」(同社 サービスプロバイダビジネス ディレクタ 遠藤廣司氏)という。どうやら、10GbEや、さらにその先にある40Gbps〜100Gbpsイーサネットへの流れは止まらないようだ。
[関連リンク]
ファウンドリーネットワークス
[関連記事]
[Interview]
最新型エッジ・ルータがもたらすメリットとは? (@ITNews)
[REDBACK
ANALYST DAY開催] IPネットワークの第3世代プレイヤに、米レッドバック (@ITNews)
リバーストーン進出で、日本でのMANは盛り上がるか!?
(@ITNews)
イーサネット/IP&MPLSがネットワークの中心に
(@ITNews)
第2世代の光イーサネットは従来型MANの弱点を克服する
(@ITNews)
情報をお寄せください:
最新記事
|
|