RISCサーバを追い抜く、インテルが新Xeonプロセッサ発表

2001/11/20

米インテルのエンタープライズ・プラットフォーム事業本部 エンタープライズ・プロセッサ・マーケティング・ディレクタ リサ・グラフ氏

 インテルはサーバ、ワークステーション向けのプロセッサ「Xeon」の新製品を出荷開始したと発表した。合わせてサーバ向けのチップセットも発表。11月5日に発表した「XeonプロセッサMP」も含めてインテルでは「Xeonファミリの刷新は完成した」としている。

 インテルが今回発表したのはXeonプロセッサの2.80GHz、2.66GHz、2.40GHz、2GHz版。それぞれデュアルプロセッササーバやワークステーション用で、システムバスの通信速度をこれまでのXeonプロセッサから向上させて、533MHzにしたのが特徴。512KBの統合キャッシュを備え、0.13ミクロンプロセス技術で製造された。

 インテルは3種のチップセットも発表。デュアルプロセッササーバ向けのチップセット「E7501」は533MHzのシステムバスに対応したプロセッサと組み合わせることで、サーバやワークステーションの性能が25%以上向上する、とインテルは説明している。高いI/O性能を生かして、負荷分散やトラフィックマネジメント、VoIPなど通信向けの組み込みデバイスでの利用にも適しているという。

 デュアルプロセッサ・ワークステーション向けのチップセット「E7505」と、エントリレベルのワークステーション向けのチップセット「E7205」は、従来の2倍の性能を持つグラフィックインターフェイス「AGP8x」を搭載し、グラフィックス処理を得意とする。これら3種のチップセットはハイパースレッディング、USB 2.0をサポートしている。

 米インテルのエンタープライズ・プラットフォーム事業本部 エンタープライズ・プロセッサ・マーケティング・ディレクタ リサ・グラフ(Lisa Graff)氏は新製品について「すべてのプロセッサのアーキテクチャでスタンダード技術を採用した。ベンダが新製品に対応した製品やサービスを開発することも簡単になる」と述べた。グラフ氏はエンタープライズ市場でIAサーバが伸びているとの調査会社のレポートを示し、「2003年にもIAサーバはRISCサーバの売り上げを追い抜く」との予測を明らかにした。

(垣内郁栄)

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