Exchange Serverのメール容量を無限にするソリューション
2002/11/22
イキソスソフトウェアの営業&マーケティング担当 副社長 勢山登喜子氏 |
イキソスソフトウェアはマイクロソフトのExchange Server向けに電子メールの保存容量を増やして、パフォーマンスを向上させるアーカイブ・ソリューション「IXOS-eCONserver for MS Exchange」を発表した。
企業の電子メール利用で問題となるのは、サーバの保存メールが増えるにつれてパフォーマンスが低下すること。大きなサイズの添付ファイルを送受信することも多くなり、ストレージを圧迫している。さらに個人のメールボックス容量を増やすよう求める社員の声も大きくなってきた。米国では証券取引委員会(SEC)が証券取引にかかわるディーラーやブローカーに対して、電子メールによる取り引きの記録を保存するよう義務付けた。そのためメールのバックアップも企業にとって必須となりつつある。
IXOS-eCONserverはマイクロソフトのExchange Server 5.5、2000と連携して動作するソリューション。Exchange Serverで受信した電子メールを自動でメールサーバとは別のストレージに移動させることで、メールサーバの容量圧迫を防ぐ。添付ファイルだけを外部のストレージに移動させることも可能。電子メール受信後48時間で移動させるなど、アーカイブ化のルールを定めることができる。
Outlookを使えば、移動させた電子メールや添付ファイルを、あたかもメールサーバに残っているかのように内容を確認できる。メールサーバにはメールのヘッダ部分だけしか残らないので、ストレージ容量を大きく削減できる。外部に移動させた電子メールは、テープやDVD、CD-Rなどにも保存可能。イキソスでは「ユーザーのメール容量制限を事実上無くすことができる」としている。
イキソスによると、IXOS-eCONserverは米空軍の電子メールシステムに導入されていて、12テラバイト必要だったストレージが、3テラバイトに縮小したという。90台以上使っていたExchange Serverを12台に減らすこともできたという。
イキソスの営業&マーケティング担当 副社長 勢山登喜子氏は、IXOS-eCONserverの狙いとして「Exchange Serverは金融や公共で広く使われている」と指摘して「従業員1000人以上の金融業を狙いたい」と説明した。価格は、サーバライセンスが450万円から、クライアントライセンスが300万円から。クライアントの最低ユーザー数は1000人。初年度に5億円の販売を見込んでいる。
イキソスは、ドイツ本社に出資しているSAPのR/3向けにアーカイブ・ソリューションを長く販売し、国内でも「SAPの影のような形で営業してきた」(勢山氏)という。しかし、営業のノウハウが蓄積されたことで「SAPのユーザー以外にもサービスするタイミングがきたと判断」。イキソスの代表取締役社長 佐藤勉氏も、「マイクロソフトにすり寄ることを決めた」と明言した。佐藤氏によるとドイツのイキソス本社は、SAPとマイクロソフトのすべてのアプリケーションにアーカイブ・ソリューションを提供する方針だという。
(垣内郁栄)
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