Webサービスは第2段階で「メッセージ交換インフラになる」

2003/2/20

 「2〜3年でWebサービスは当たり前になる」。マイクロソフトのデベロッパーマーケティング本部 .NETマーケティング部 マネージャ マーケティングプログラム 長井伸明氏は、日本アイオナテクノロジーズとマイクロソフト、C.S.Netが共催したイベントですでに運用されているWebサービスの事例を挙げながらWebサービスの将来性を説明した。

マイクロソフトのデベロッパーマーケティング本部 .NETマーケティング部 マネージャ マーケティングプログラム 長井伸明氏

 長井氏は「マイクロソフトが考えるWebサービス」として、ソフトウェア間のコミュニケーション基盤の役割、ソフトのアウトソース基盤としての役割の2つを挙げた。アウトソース基盤としての役割では、「システム構築で自社が不得意としている分野を他社のサービスを取り込んで、あたかも自社のサービスとして使うことができる」と述べた。

 長井氏はさらにWebサービスを利用する用途として、社内外システム間連携、クライアント/サーバ間連携、アウトソース利用の3つを挙げた。社内外システム間連携の事例として長井氏が挙げたのは、稲畑産業のサプライチェーンシステム。稲畑産業は海外取引先や稲畑産業の海外拠点の在庫状況をリアルタイムに確認するために、Webサービスで構築したハブ上に在庫状況を蓄積できるようにしたという。

 2つ目のクライアント/サーバ間連携は、Webサービスの活用によって、これまでのPCベースからPDAなど多様なデバイスで情報のやり取りができるようになること指す。デバイスによっては手書き認識や音声認識でも情報を交換可能になる。長井氏によると、米国ではインターネットを経由して携帯電話で.NET化された企業の社内システムにアクセスして、システムの点検、メンテナンスを行う事例があるという。長井氏は「場所による束縛から解放され、トータルで見たROI(投資対効果)を向上させることができる」とメリットを強調した。

 長井氏が挙げたWebサービスの用途の3つ目、アウトソース利用については、「Webサービスの目的は1つの作業を複数のプレイヤーが参加して、1つの業務を遂行すること。それぞれの作業はそれを1番得意とするプレイヤーが行う」と説明した。例として挙げたのは米国でマイクロソフトが提供しているオンライン地図情報サービス「MapPoint.NET」。MapPoint.NETにはWebサービスが組み込まれていて、MapPoint.NETが提供する地図情報を別の会社が自社で提供するサービスに組み込むことができる。米国ではレンタカー会社がMapPoint.NETを使って顧客に一番近いサービスステーションを紹介するサービスや、音声認識技術を使い、電話でさまざまな情報を提供する企業がMapPoint.NETの地図情報を顧客に提供するサービスを展開しているという。

 長井氏は「第1段階のWebサービスはPoint to Pointで使うRPC(Remote Procedure Call)として活用される。第2段階には複数のWebサービスが協調連携して、1つの長いトランザクションを遂行するメッセージ交換インフラになるだろう」と述べた。

(垣内郁栄)

[関連リンク]
日本アイオナテクノロジーズ
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C.S.Net

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