BEAの“顔”、次世代Webサービス・ビジネスに自信をみせる
2002/12/20
BEAシステムズの“顔”であるCTOのスコット・ディッゼン(Scott Dietzen)氏が来日した。ディッゼン氏は12月19日、都内で記者会見を行い、インテグレーション・モデルとしてのWebサービスの役割、BEAのWebサービス市場における「強力な優位点」について語った。
BEAシステムズ CTOのスコット・ディッゼン(Scott Dietzen)氏 |
振り返れば、同社は2002年の1年間“インテグレーション・テクノロジの津波(Tsunami)がやってくる”をスローガンに、企業内に分散するさまざまな資産およびシステムを、Webサービスを通じて統合するとの戦略を掲げてきた。このようなインテグレーション戦略は、プロダクト・マーケティングにも大きな影響を与えている。「WebLogic」シリーズの位置付けは、従来のアプリケーション・サーバを中心とした形から、ソフトウェア開発ツールとしての比重を高めていく計画を打ち出している。具体的には、開発ツールである「WebLogic Workshop」が鍵になり、アプリケーション・サーバのポータル機能やアプリケーション・インテグレーション機能を強化していく方向だ。11月4日にはXQueryをコアテクノロジに採用した「BEA Liquid Data for WebLogic」を発表、企業が社内ネットワークのさまざまなプラットフォーム間でデータや情報を自由に交換できる機能を提供し始めている。
ディッゼン氏は「XMLとWebサービスは、第2のステージに立っている。いわば次世代Webサービスの登場だ。異機種混在環境に分散するアプリケーションを統合する役割を本格的に担うようになるだろう」とし、WebLogicの役割についても「インテグレーションのための性能をいかに強化していくかが課題になる」ことを改めて強調した。
今回、ディッゼン氏が記者会見を開催した背景には、Webサービスの標準化動向に深いかかわりを持つ同氏の口から、いかにBEAがWebサービスの標準化に大きな影響力を持つかをアピールするという意図も感じられる。特に、IBMやマイクロソフト、BEAが中心となって標準化を推進しているWS-Iの動きを強調、「現在、最優先で取り組んでいるのは、WS-Security、WS-Reliabilityの分野」(ディッゼン氏)と話す。またインターフェイスに関する動向についても、「現段階では、Business
Process Execution Language for Web Services(BPEL4WS)とWSCI(Web Service
Choreography Interface)があるが、いずれにもBEAが参加している」とアピールした。
つまり、BEAはWebサービスにおける懸案事項、すなわち(1)アプリケーション・インテグレーションの分野、(2)ポータル・インターフェイス分野、(3)開発環境の3点について「リーダーシップを発揮する唯一の企業」(ディッゼン氏)だとし、今後のビジネス展開に大きな自信を示した。
(編集局 谷古宇浩司)
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