価格性能比が8.5倍、Windowsサーバの歴史

2003/3/7

 米国で4月、国内で5月にも発表されるWindows Server 2003の性能が徐々に明らかになってきた。マイクロソフトの製品マーケティング本部 Windows Server製品部 シニアプロダクトマネージャの吉川顕太郎氏は、64bit版のWindows Server 2003について、「32wayシステムでは最高速。圧倒的なコストパフォーマンスだ」と強調した。

マイクロソフトの製品マーケティング本部 Windows Server製品部 シニアプロダクトマネージャの吉川顕太郎氏

 64bit版のWindows Server 2003については、NECがItanium 2プロセッサを32way搭載したNEC Express5800/1000シリーズで、業界標準のTPC-Cベンチマークを実施した。OSはWindows Server 2003,Datacenter Editionベータ版で、データベースにSQL Server 2000 Enterprise Edition(64bit)ベータ版を搭載。結果は非クラスタ部門で、富士通のSolaris搭載マシンに次いで2位だった。

 ただ、富士通のSolarisマシンはRISCを128way搭載した「お化けのような」(吉川氏)マシンで、吉川氏は「32wayシステムではWindows Server 2003が最高速だ」と強調。また、吉川氏は「1位との差は5%しかない。Windows Server 2003のスケーラビリティと同時に、インテル・アーキテクチャやItanium 2の高性能が貢献した」と述べて、「今年か来年早々にItanium 2の後継CPUが登場すれば、1位になることが期待される」と語った。

 マイクロソフトが最も強調したいのはWindows Server 2003のコストパフォーマンスだろう。TPC-Cベンチマークでは、5年間のメンテナンスコストを含むシステム価格も評価される。1位のSolarisマシンは約1200万ドルで、2位のWindows Server 2003を搭載したマシンは約560万ドル。吉川氏は「非常にコストパフォーマンスがよい」と強調した。

 吉川氏によると、TPC-Cベンチマークで比較したところ、1996年当時のWindowsNT Serverから2003年のWindows Server 2003まで処理能力は約111倍向上。一方で、システム価格は低下していて、価格性能比は約8.5倍になったという。

(垣内郁栄)

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