MSは自信あり、Windows Server 2003のセキュリティ機能

2003/2/14

マイクロソフトのWindowsサーバー プロダクト グループ担当 コーポレートバイスプレジデントのデイビッド・トンプソン氏

 マイクロソフトのWindowsサーバー プロダクト グループ担当 コーポレートバイスプレジデントのデイビッド・トンプソン(David Thompson)氏は、マイクロソフトのシステム担当者向けイベント「Enterprise Deployment Conference 2003」で講演し、マイクロソフトが米国で4月にも発売するWindows Server 2003のセキュリティ対策や信頼性向上のための新機能について説明した。

 マイクロソフトはセキュリティ強化を最優先にしてWindows Server 2003を開発。キーワードは「信頼できるコンピューティング」。特にWindows Server 2003では、コンピュータ・ウイルスやアタックのターゲットになることが多かったIIS(Internet Information Services)を再設計。トンプソン氏は「試験サーバを立てて、徹底的なアタックテストを行った」と述べて、セキュリティへの自信を見せた。

 Windows Server 2003には、サーバ運用のロールを定義したテンプレートを適用することで、適切なセキュリティを設定できるツール「セキュリティ構成エディター」を搭載。サーバからアクセスログを集めて、ユーザーサイドで不正侵入の危険などを分析できる「監査情報収集サービス」も新たに開発。トンプソン氏は「今年中には始めたい」としている。

 トンプソン氏は米マイクロソフトが2月5日に発表した信頼性向上のためのサービス、「Microsoft Reliability Service」についても説明。Microsoft Reliability Serviceはマイクロソフトが企業が運用するWindows Server 2003 Datacenter Editionからイベントログを収集、分析して信頼性と可用性についてのレポートをまとめるサービス。企業はレポートを参照して、システムの中でパフォーマンスを低下させているプロセスを発見、修正できる。サービス開始時はインターネット経由でマイクロソフトがサーバを監視するが、トンプソン氏は「将来はマイクロソフトではなく、企業がローカル環境でサーバのレポーティングをできるようにしたい」と述べた。

 マイクロソフトはWindows Server 2003リリース後に「Metadirectory Services 2003」や「Exchange Server 2003」、「Systems Management Server 2003」などを出荷する予定。マイクロソフトの代表取締役社長 阿多親市氏は「あとから振り返ると2003年は重要な年だった、と言われるだろう」と述べて、今年がマイクロソフトにとってマイルストーンになるとの認識を示した。

(垣内郁栄)

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