「無線の視覚化をキラー事業に」、オープンインタフェース

2003/4/8

 ヘラクレス上場のオープンインタフェースは、これまでのテスティング事業を中心とするビジネスから、無線などの通信事業に軸足を移す新戦略を発表した。合わせて経営陣も一新。新社長の下で「テクノロジー・サービス・プロバイダー」への転換を目指す。

 オープンインタフェースはPCや周辺機器の互換性テストを事業の柱としてきた。しかし、PC開発が国内から中国など国外に移管されることが増えたほか、OSの互換性が向上したことから「事業が飽和、減衰した」(オープンインタフェースの前代表取締役社長で、会長に就任予定の純浦誠氏)と判断した。

4月1日付でオープンインタフェースの新社長に就任した杉山文彦氏

 そのためオープンインタフェースは、新社長に就任した杉山文彦氏が主導してきた通信事業に、経営の軸足を移すことを決断。中期経営計画の「OIビジョン21」を策定した。OIビジョン21では、これまでも行ってきたBluetoothプロトコルスタック開発を水平展開し、PC以外のデジタル家電や携帯電話への採用を目指す。

 また、無線関連事業が今後に大きく伸びると判断し、「無線の視覚化をキラー事業」(杉山氏)に据えて、製品開発を行う。無線の視覚化とは、無線を使っている空間で電界強度を測定することを指し、無線による情報漏えいや接続性の不確かさを解消できるとしている。

 具体的には、企業などに無線LANを提供するサービス事業者を対象に、情報が漏えいしていないかや確実に接続できるかを確かめる無線評価事業を展開。無線通信機器の接続性、互換性の評価事業も行う。無線の視覚化技術を生かして、関連アプリケーションの開発などにも手を伸ばす考えだ。

 オープンインタフェースは経営計画の実施で、2004年3月期の売上予想の45億円を、2006年3月期には100億円まで拡大したい考え。杉山氏は「マーケットとメーカーの間に入って、メーカーの一歩先の技術を提供したい」と抱負を述べた。

(垣内郁栄)

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