システムの操作方法をナビゲート、グローバル ナレッジの新ツール

2003/5/8

グローバル ナレッジ ネットワーク 代表取締役社長 尾藤伸一氏

 グローバル ナレッジ ネットワーク(以下、グローバル ナレッジ)は5月7日、システム開発導入を支援するアプリケーション・ナビゲータ・ツール「OnDemand Personal Navigator」(以下オンデマンド)を発売すると発表した。開発ツールは250万円(年間サポート別)、1ユーザー当たり7000円。同社では初年度5億円の売り上げを見込んでいる。
 
 同ツールは、アプリケーションの操作をシミュレーションしながら習得できるナビゲーションツールであり、システム導入およびシステム移行後の負荷を軽減することを目的に開発された。米グローバルナレッジのKnowledge Products Divisionで開発したバージョン6.5の日本語版である。
 
 システム開発作業の課題の1つである導入支援は、システムの規模が巨大になればなるほど、そしてユーザー数が多ければ多いほど深刻な問題となっていく。システムの使用方法に関する教育コストはかさみ、結果的に放任される場合が多くなるのだ。詳細設計をもとに使用マニュアルとして文書化するケースもあるが、バージョンアップや部分的な仕様拡張が繰り返される頻度が高いWebシステムの場合は特に、マニュアルのバージョンアップが行われる可能性は低く、実際は役に立たないケースがある。しかし、ITが企業の競争力を左右する重要な位置付けを占める現在、そのシステムを従業員がいかに迅速に、柔軟に、そしてコストをかけずに使いこなせるようになるかは無視できない問題となっている。

 「オンデマンド」は、ウィンドウズ アプリケーションの操作方法をすべてシミュレーションできる。実際の操作画面を「PrtSc」でキャプチャしながら、“吹き出し”の説明文(音声でも可)を追加してコンテンツを作成するだけで、プログラミングの必要性はない。CD-ROMやWeb、紙など多様な形態でのアウトプットが行える。

 同社代表取締役社長 尾藤伸一氏は「弊社では“教育”というものを、従業員個人個人のスキルアップではなく、企業の競争力を再設計するという要素として考えている」と話す。ある企業がITを中核に事業の方向転換を図る際、その企業が抱える人材のスキルチェンジは必須の条件となる。つまり、グローバル ナレッジが狙う“教育”とは、経営戦略をにらんだコンサルティング活動ともつながってくる、ということである。

(編集局 谷古宇浩司)

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