「大和魂を注入する」セキュリティ教育プログラム
2002/12/13
ヒューコムとマイクロソフト、RSAセキュリティ、ベリサイン、トレンドマイクロなど8社はセキュリティ教育のためのプログラム機関「SEA/J」(Security Education Alliance/Japan)を組織し、セキュリティに関するセミナーや資格認定試験を行うと発表した。セキュリティ全体に関する意識レベルの向上が目的で、初級技術者から中、上級の技術者を育成する。
ヒューコムの代表取締役社長 井上陽一氏 |
SEA/Jに参加するのはほかに、DIT、大塚商会、ソフトバンク・コマース。SEA/J理事長で、ヒューコムの代表取締役社長 井上陽一氏は「セキュリティの最後の砦は人」と述べ、セキュリティに関する教育機関の必要性を強調。海外から輸入されるセキュリティの認証プログラムに対して、SEA/Jは「日本発で大和魂を注入する教育機関にしたい」と抱負を述べた。
セミナーは2003年4月から開講する予定。当初は初級SEやセールスエンジニアなどを対象にした2日間の基礎コースを実施する。基礎コースは、ファイアウォール(40分)、ウイルス(90分)などセキュリティの基本を学ぶ内容。コース修了後に試験を行い、合格者は認定資格を与えられる。高度な内容で長期間にわたって教育する「運用対策コース」や「専門コース」の実施も予定している。基礎コースの受講料は2日間で7万円、試験料金は1万4000円を予定している。SEA/Jは、教育ビジネス企業を中心にセミナーを開催する指定校を募集。セミナーで教えるトレーナーの育成も行う。
SEA/Jでは、2003年春にも8社が出資して、SEA/Jの事業を行う株式会社を立ち上げる予定。SEA/Jでは「SEA/Jの趣旨に賛同し、本事業の実施・推進に協力する」パートナーの募集も行う。パートナーは、SEA/Jの各種プロモーションで社名を告知することができるが、入会金として10万円、年会費として10万円が必要となる。また、セミナーの指定校になるにも入会金10万円、年会費30万円がかかるなど、技術者育成と同時にビジネス的な成功も目指しているようだ。日本発のセキュリティ教育プログラムを定着させ、スタンダードにできるかどうか、注目を集めそうだ。
(垣内郁栄)
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