開発者が最新Windows Server OSを6万円で入手する方法
2003/5/20
マイクロソフトは、他社のソフト開発ツールを使っているユーザーを対象に、最新のWindows OSを格安で提供する新たなパッケージ製品を6月25日に発売すると発表した。エンタープライズシステムへWindows Server OSを浸透させるには、ソフト開発者を自らのプラットフォームに囲い込むのが必須。マイクロソフトの新たな戦略はソフト開発ツールの市場にどのような影響を与えるだろうか。
マイクロソフトが発売するのは、「Windows Server 2003, Enterprise Edition」と、「Windows XP Professional」を1つのパッケージにし、利用をソフトの設計、開発、評価に限定した「Windows MSDN Deluxe Edition」。推定小売価格は9万4800円。さらに、「BEA WebLogic Workshop」や「Borland Delphi/JBuilder/C++Builder」「Sun Microsystems Java Development Kit/Java 2 SDK」など他社の開発ツールを持っている開発者を対象に、Windows MSDN Deluxe Editionを5万9800円(推定小売価格)で提供する「優待パッケージ」も用意する。
優待パッケージの対象には、無償で利用できる「Eclipse」も含まれていて、開発や評価の目的なら実質的に6万円弱でサーバOSを含む、最新のWindows OSを試すことができる内容となっている。優待パッケージの対象は、ほかに「IBM VisualAge for Java」「IBM WebSphere Studio」「Magic Software dbMAGIC」「Oracle JDeveloper」「Sun Microsystems Sun ONE Studio」。「Visual Studio .NET Version 2002」などマイクロソフトの開発ツールも優待パッケージの対象になる。
マイクロソフトのデベロッパー製品部 マネジャー 田中達彦氏 |
また、Windows MSDN Deluxe Editionのユーザー登録を行えば、「Windows Server 2003, Enterprise Edition-64 Bit」などWindows Server OSのほかのエディションも提供される。テクニカルサポートなどもあり、至れり尽くせりの内容となっている。
マイクロソフトのデベロッパー製品部 マネジャー 田中達彦氏は「Visual Studio .NET 2003」の発表会見で、「昨年3月に発売したVisual Studio .NET 2002は約20万ライセンスを出荷した」と説明。「Javaの開発ツールで、1つのバージョンで10万ライセンスが出荷されたツールはない」として、「Visual Studioの開発者数とJavaの開発者数は肩を並べるようになった」と述べた。「Javaが5〜6年かかっていたところをVisual Studioは1年で膨れ上がった」と強調し、「今後も.NETの波は続いていくと考えている」と語った。
(垣内郁栄)
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マイクロソフトの発表資料
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