開発者マインドを変えるコンポーネント販売サイト
2003/5/27
米コンポーネントソースは日本法人を設立し、日本の開発者向けにWebサイトを通じたコンポーネントのダウンロード販売を開始すると発表した。米コンポーネントソースは日本が米国に次ぐ第2のコンポーネント市場になると判断。米コンポーネントソースのCEO サム・パターソン(Sam Patterson)氏は、「日本は世界のコンポーネントソース市場の25%のシェアを獲得する可能性がある」と自信を見せた。
米コンポーネントソースのCEO サム・パターソン氏(右)とコンポーネント日本法人代表取締役の佐多俊一氏 |
米コンポーネントソースは1995年に創業。現在、1万以上のコンポーネントやツールをWebサイトに用意し、50万人以上の開発者が利用しているという。パターソン氏によると、対応プラットフォームの売り上げベースのシェアは、49%がActiveX/COM、40%が.NET、6%がJava、5%がLinux、VCLなど。Windows系が大半だが、「Javaが急激に伸びている」という。
日本法人のWebサイトは、米本社の1万コンポーネントに加えて、グレープシティやエージーテックなど5社が提供する日本独自のコンポーネント約120を用意する。英語のコンポーネントの中で日本の開発者に好評な80のコンポーネントをピックアップして、日本語で紹介するコンテンツも用意。購入は日本円で決済する。クレジットカードや法人契約での後払いによるダウンロード購入のほかに、バックアップ用などにコンポーネントが記録されたCD-ROMを購入することも可能。ほぼすべての製品にトライアル版を用意し、購入前に試すことができるという。1社で複数のコンポーネントを購入する場合は、割引もある。
日本法人代表取締役の佐多俊一氏によると、売れ筋として予想しているのは表計算、レポート、チャートのコンポーネント。ボタンなどのパーツ類や開発ツールなど、コンポーネント以外の商品も幅広くそろえたいとしている。数カ月以内にコンポーネントの提供ベンダを30社程度まで拡大し、最終的には200社まで伸ばすのが目標。3年後に年間5億円の売り上げを目指すという。
米国では「.NETの開発者は積極的にコンポーネントを使うが、Java開発者は消極的で、コンポーネントの利用は学習段階」(パターソン氏)という状況。国内でもコンポーネント購入に対する開発者のマインドを変えることが重要になりそうだ。佐多氏は「プラットフォームを特定しないことがほかのコンポーネント販売事業者との違い。うまく進められると思う」と自信を見せた。
(垣内郁栄)
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