選択の自由こそ競争力強化への近道か、サン
2003/5/27
取締役 インフラストラクチャ・ ソリューション事業担当 ジェームズ・ホワイトモア(James Whitemore)氏 |
サン・マイクロシステムズは5月26日、SolarisとLinuxに対応するx86ベースの薄型ラックマウントサーバ「Sun Fire V60x」と「Sun Fire V65x」を発売した。主にWebサーバやメールサーバなどに利用される「エッジ・コンピューティング」分野での活用が想定され、「低コストなハードとオープンソースのソフトウェアで運用したいという顧客のニーズに応える」(同社)製品となっている。これらのサーバに搭載可能なLinuxディストリビューションは、Red Hat Enterprise Linux。サンとRed Hatの戦略提携により、Red HatはサンのJavaVMを配布することになる。なお、サンでは、SPARC/Solarisの組み合わせと同様のサポートをx86系/Linuxでも提供していく。
また、同社はオラクルとの戦略提携を強化、エッジ・コンピューティング分野でも「N1」に対応するデータセンタークラスの性能や信頼性を実現することを目指す。この結果、オラクルは、「Solaris SPARCプラットフォーム版」「Solaris x86プラットフォーム版」「Linux」のサンの全製品に対し、対応を行う。
取締役 インフラストラクチャ・ ソリューション事業担当 ジェームズ・ホワイトモア(James Whitemore)氏は「選択はすべて顧客が行う」とし、マルチプラットフォーム戦略こそ、同社の戦略の基盤であることを強調する。「(顧客が)自社のシステムに革新性を求め、それを利用して、新たなビジネスの価値を生み出すためには、そもそも顧客に製品を選択する自由がなくてはならない」と述べる。そして、このことは、「コストとの戦い」に勝利するための方法でもある、と指摘する。
「Sun Fire V60x」は、Intel Xeon 2.8GHzを最大2個搭載、最大6GBのメモリ容量に拡張可能、最大3台のUltra320 SCSIディスクを装備でき、PCI-X 2スロットを2基備えている。価格は37万5000円からで、同社によると、IBMの「xSeries 335」と比較しても20万円程度安価で、さらにHPの「Proliant DL360 G3」とでは、2万円程度安価になるとし、価格競争力の優位性を訴えている。
(編集局 谷古宇浩司)
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