ネットワークを“検死解剖”するセキュリティ機器

2003/6/10

日本ネットワークアソシエイツの「InfiniStream Security Forensics」

 日本ネットワークアソシエイツは、企業ネットワークを流れるパケットをすべてキャプチャーし、保存したデータを分析することで不正アクセスなどセキュリティ問題の再発と拡大を防止する専用アプライアンス「InfiniStream Security Forensics」を、6月10日に発売すると発表した。

 InfiniStream Security Forensicsは、「Forensics分析」と呼ばれる技術を採用。ネットワーク内のすべてのパケットを収集し、最大2.9TBのストレージに保存。保存したデータを分析し、外部、内部からの不正アクセスやネットワークの不正使用を検証する。HTTPやVoIPのアプリケーションと連動し、保存したトラフィックを後から再現、再生することができる。

 InfiniStream Security Forensicsはネットワークアソシエイツのファイアウォール製品やIDS(不正侵入検知システム)と連動して稼働。ファイアウォールやIDSが不正アクセスの証拠を検知すると、InfiniStream Security Forensicsに通知する。管理者は、ファイアウォールやIDSが検知した不正アクセスの発生時間を基に分析できる。

日本ネットワークアソシエイツの代表取締役社長 加藤孝博氏

 InfiniStream Security Forensicsはギガビットイーサネットに対応。ネットワークアソシエイツによると、同様の機能を持つ他社製品と比較して約3倍のスループットがあるという。2.9TBというストレージの容量も他社の約3倍。官公庁や金融機関、大企業のネットワーク向きのアプライアンス。2.9TBで、約2.5日分のトラフィックを保存できるという。日本ネットワークアソシエイツは、週末などセキュリティ管理者がいない時間帯での利用を想定している。価格は本体とソフト、付加サービスを加えて1500万円から2000万円程度。

 日本ネットワークアソシエイツの代表取締役社長 加藤孝博氏は、InfiniStream Security Forensicsについて、「“検死解剖”のシステム版、フライトレコーダーのネットワーク版と言える」と説明した。

(垣内郁栄)

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日本ネットワークアソシエイツ

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