HPの新ノートPCは“Business”だけではない
2003/7/15
日本HPのパーソナルシステムズ事業統括 モバイルビジネス本部 本部長 挽野元氏 |
日本ヒューレット・パッカードは、インテルのモバイル向けプラットフォーム「Centrino」(セントリーノ)を搭載した2種のノートPCを発表した。HPがセントリーノ搭載PCを発表するのは初めて。販売代理店や同社のWebサイトを通じて販売する。
HPのパーソナルシステムズ事業統括 モバイルビジネス本部 本部長 挽野元氏は、ノートPCやPDAなどHPのモバイル製品のビジネスについて、「非常に元気です」と強調。HPはセントリーノ搭載PCの発表では後発になるが、「モバイルやサーバ、デスクトップなどが市場の中でポジションを上げてきている。モバイル戦略を着実に実行し、(この流れを)定着させていきたい」と述べた。
HPが発表したのは、通常のA4サイズのノートPCよりも液晶画面を大きくした「HP Compaq Business Notebook nx7000シリーズ」と、19ミリピッチのフルサイズキーボードを搭載した「HP Compaq Business Notebook nc4000シリーズ」。nx7000シリーズは、プロセッサにPentium Mの1.4GHzまたは1.6GHzを採用。16:10比率の15.4インチ液晶を搭載する。通常のA4ノートと比較して横幅が長い液晶を採用したことで、「Excelなど表計算ソフトやマルチメディアコンテンツを快適に利用できる。デスクトップの代替機としてマルチメディアコンテンツを多く使う企業に広げていきたい」(HP)という。IEEE802.11bの無線LANに対応し、BluetoothやSDメモリスロットを搭載する。価格はHPのWebサイトのみで販売するPentium M 1.4GHz搭載モデルが18万8000円、販売代理店経由でも販売する1.6GHzモデルが24万8000円となっている。8月上旬に出荷する予定だ。
HPが発表したA4ワイドサイズの「HP Compaq Business Notebook nx7000シリーズ」 |
nc4000シリーズは無線LANで802.11a/bに対応し、ドライバのアップグレードで将来的に802.11gもサポートするのが特徴。有線LANはギガビットに対応し、ネットワーク機能が充実している。タッチポイントとポイントスティックの2つのポイントデバイスを搭載し、外出先などマウスが使いにくい環境でも確実な操作ができるようになっている。プロセッサはPentium M 1.4GHzを搭載。標準バッテリ使用時の稼働時間は約3.5時間。重さは約1.58キロ。OSにWindows XP Professionalを搭載したモデルと、Windows 2000 Professionalを搭載したモデルがあり、価格はそれぞれ20万8000円となっている。HPのWebサイトのほかに販売代理店を通じて販売。8月上旬に出荷する。
製品名にそれぞれ“Business”とあるが、HPが今回発表したノートPCは、コンシューマ市場も意識した作りになっている。HPではストリーミング動画や無線LANなどコンシューマで先に普及した技術が、エンタープライズでも広く利用されるようになると考えていて、企業向けのPCにもストリーミングや無線LANに対応した機能を盛り込んでいく方針だ。
(垣内郁栄)
[関連リンク]
HPの発表資料(nx7000シリーズ)
HPの発表資料(nx4000シリーズ)
[関連記事]
1週間稼働する燃料電池PC、NECが実用化へ
(@ITNews)
新Itanium
2はRISCから市場を奪還できるか (@ITNews)
インテルの"情シス部"に学ぶ正しいクライアントPC管理
(@ITNews)
HP新社長が狙う情報システムの"アジリティ"
(@ITNews)
セントリーノ正式発表、PC市場活性化の切り札に
(@ITNews)
情報をお寄せください:
最新記事
|
|