WS-I、互換性テストツールでWebサービスは実用段階に
2003/8/29
Web Services Conference 2003(主催:IDGジャパン)の基調講演でWS-I公式スピーカーとして講演した成田雅弘氏(富士通)は、Webサービスの普及を促進させるための活動として、検証性の向上を力説した。WS-IはWebサービスの相互接続を実現するための仕組みであるが、この作業は2003年8月に正式提供されたBasic Profile 1.0(以下BP1.0)によって達成された。
今後はWebサービスの普及に焦点が移ることになるが、これに対してはテストツールの提供で対応するという。
講演では、WS-Iの提供するテストツールのデモが公開された。これは開発されたWebサービスアプリケーションがBP1.0に適合しているか検証するツール(現時点ではベータ3)で、Java版とC#版が提供されている。
このツールは、実際のWebサービス環境でアプリケーションとWebサービスとの通信間でプロキシサーバ的にログを収集する「モニタ」と、それをBP1.0によって検証する「アナライザ」から構成される。最終的に「サマリー」「コンフィグレーション情報」「個別の検証結果」のレポートが生成されるもので、アプリケーション的には正常に動作している場合でも、BP1.0に違反している個所を指摘してくれる。HTML形式のレポートには、違反個所からBP1.0文書にハイパーリンクが埋め込まれており、使い勝手はよさそうだ。
BP1.0に適合した製品には「WS-Iロゴ」の使用を認め、ユーザーへのアピールを促進させる活動も紹介された。このほか、WS-I Japan SIGではBP1.0の日本語化も進めており、公開は近日中。上記テストツールから日本語版BP1.0への参照も可能になるという。
またゲストとして招かれたMark Hapner氏(米サン・マイクロシステムズ)は、J2EEコミュニティの属する各ベンダがBP1.0をサポートすることが、Webサービスの普及には重要であると強調した。
(編集局 上島康夫)
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