インテル、エンタープライズ市場に全方位戦略
2003/9/10
インテル プラットフォーム&ソリューションズ・マーケティング本部 エンタープライズ・ソリューションズ・グループ プラットフォーム マーケティング部長 小山信寛氏 |
インテルは9月9日、Itanium 2プロセッサ ラインアップ拡充を発表、RISCプロセッサおよびメインフレームの独自CPU市場を攻める意志をあらためて明確に示した。新製品はデュアル・プロセッサ・システムへの最適化を目指したもの。技術演算やフロントエンド・エンタープライズ・アプリケーション用途に向け、低価格および低消費電力を売りにする。
新製品の1つである「Itanium 2プロセッサ 1.40GHz/1.5MB L3キャッシュ」は、技術演算アプリケーション向けのプロセッサで、Xeonプロセッサの補完的な役割を果たす。もう1つの新製品「低電圧版 Itanium 2プロセッサ 1GHz/1.5MB L3キャッシュ」は、Inanium2の半分の電力で動作するのが特徴で、両製品ともに、アプリケーションを動作させるフロントエンド・システムにターゲットを絞っている。
インテル プラットフォーム&ソリューションズ・マーケティング本部 エンタープライズ・ソリューションズ・グループ プラットフォーム マーケティング部長 小山信寛氏が「インテルが提供するのは選択肢」というように、同社では大規模システムのフロントエンドから中間層、バックエンドに至る全階層のニーズに合わせたプロセッサを用意することで、あらゆるニーズに応えられることを強調し、依然、RISCプロセッサおよびメインフレームが大きな勢力を持つエンタープライズ・システム市場に食い込んでいきたい考えを示した。まさに「揺りかごから戦車まで」の戦略でエンタープライズ・システム市場を攻め込む構えを見せている。
インテル プラットフォーム&ソリューションズ マーケティング本部長 町田栄作氏によると「日本国内のサーバ市場の規模は約7300億円で、そのうちメインフレームが約30%、RISCプロセッサが約30%を占めている」状態だという。残りの約30%がIAサーバのシェアだが、同社ではItanium 2を武器にさらにシェアを伸ばし、デスクトップPCにおける地位と同等以上のインパクトをエンタープライズ・システムでも狙うつもりでいる。
(編集局 谷古宇浩司)
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