新生ボーダフォンが法人向けに新システム構築へ
2003/10/2
ボーダフォンの代表取締役社長 ダリル・E・グリーン氏。12月に発売するテレビ電話が見られる携帯電話をデモした |
10月1日に社名をJ-フォンから変更したボーダフォンの代表取締役社長 ダリル・E・グリーン(Darryl E. Green)氏は、新生ボーダフォンの法人向け戦略について、「法人には料金が大切。新しいプロジェクトで請求システムをすべて変える」と述べ、個人あてや部門あて、会社あてなど企業のポリシーに応じてさまざまな形態で携帯電話料金を請求できるようにする考えを示した。
グリーン氏によると、世界展開するボーダフォングループは個人よりも法人向けのサービスに強みを持つという。しかし、国内では旧J-フォンの地域会社9社が運営していた請求システムが残っていて、企業が求める請求形態に柔軟に応じることができなかった。ボーダフォンは、現在進めているプロジェクトでその請求システムを統一し、1つの携帯電話の契約に対して個人や部門、企業などさまざまなあて先で請求書を発行できるようにする考えだ。
グリーン氏はまた、高速なデータ通信が可能な第3世代携帯電話を使ってワイヤレスオフィスを実現するサービスを提供する考えを示した。携帯電話を使って会社の内外で無線ネットワークが利用できるようにするサービス。グリーン氏は「料金体系も含めて考えていきたい」と述べて、ワイヤレスオフィスサービス向けに格安のデータ通信サービスを用意する考えを示唆した。グリーン氏はワイヤレスオフィスの実現では「ユニファイドメッセージングが大切」と指摘。社内で使っているインスタントメッセージサービスやスケジューラ、留守番電話のメッセージ、電子メールなどを携帯電話から利用できるようにするサービスを用意するようだ。
ボーダフォンはまた、テレビ番組が視聴でき、気に入ったテレビ番組の画面を電子メールに添付して送信できるNEC製の携帯電話を12月にも発売する。将来的にはケーブルテレビなど有料放送の番組も視聴できるようにする計画で、新たな収益源にする考えだ。
(垣内郁栄)
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