開発者支援プログラム「dev2dev」始動間近、BEA
2003/10/24
日本BEAシステムズ システム技術部 部長 佐々木政和氏 |
日本BEAシステムズは10月23日、システム開発者向け支援プログラム「BEA dev2dev プログラム」を11月12日に開始すると発表した。主なプログラム内容は「オンライン・コミュニティの創設」「情報ポータル 『BEA dev2dev Online』による情報配信」「BEA WebLogic製品の無償開発ライセンスの提供」「BEA dev2devユーザーグループの設立」「開発者向けイベントの開催」など。J2EEエンジニアの底上げと非Javaエンジニアの取り込みなど市場形成の働きかけを行うほか、同社の開発ツール「BEA WebLogic Workshop」によるシステム開発手法の普及を狙う。2004年末までに10万人の参加者を目指す。
同プログラムの中核は「全世界からの最新技術動向を集約した」(同社)Webサイト「BEA dev2dev Online」だろう。最新技術論文、雑誌記事、製品ドキュメント、FAQ、データベースで構成される。コンテンツの基本は英語版(2002年9月より開始)の翻訳だが、単なる翻訳記事の提供ではなく、「ベンダとエンドユーザー、開発者のコミュニケーションの場であり、エンジニア個人の成果を発表できる場として、日本のSIテクノロジを世界に発信できるコミュニティにしていきたい」と同社システム技術部 部長 佐々木政和氏は意気込む。BEA dev2dev OnlineではBEA製品の無償開発ライセンス(1年間有効)の提供も行う。機能は製品版と同様(技術サポートは別途有償)という大盤振る舞いである。
そのほか、3時間の体験ワークショップを無償で行うほか、全世界20都市以上で開催している開発者向けイベント「dev2dev Days」の日本版も行っていく(11月12日に東京、11月17日に大阪で開催)。
将来的には、開発者間での情報・技術リソースのシェアを行える体制を構築すること、開発者個人の功績を評価する仕組み(アワードなど)の制定、認定資格制度の新バージョンの設置といった活動を予定している。
開発者支援、市場創出の取り組みとして、多岐に渡る内容をほぼ無償で展開することになる同社だが、実際、「このプログラムが(同社の)営業面にどのように作用するのか2年ほど悩んでいた」と同社代表取締役社長 ロバート・スチーブンソン氏は打ち明ける。しかし、日本国内におけるJ2EE開発市場の裾野(すその)の広がりにはまだ拡大の余地が大きいこと、.NET陣営に対するけん制という要素を検討すると、J2EE開発技術の最先端を自負する同社が、日本国内における旗振り役を自らかって出るのは当然のことなのかもしれない。
(編集局 谷古宇浩司)
[関連リンク]
日本BEAシステムズ
[関連記事]
米BEA製品担当責任者に聞く、エンタープライズ・システム開発の未来
(@ITNews)
すべてが集約される時代へ、BEA
(@ITNews)
Webサービス開発フレームワークの標準化に1歩前進、BEA
(@ITNews)
日本BEA、スチーブンソン新社長に課せられた重要任務
(@ITNews)
「過去と未来をつなぐ橋」、それがBEA
WebLogic Platform 8.1 (@ITNews)
情報をお寄せください:
最新記事
|
|