ICタグはSCMで使えるか、NTTコムなどが実証実験

2003/10/24

 NTTコミュニケーションズなど4社は、オートIDセンターJapanと協力し、企業間のサプライチェーンで無線ICタグを利用する「ネットワーク利用型RFIDシステム」の実証実験を11月上旬に始めると発表した。実験は2004年3月までの予定で、その後は業界での標準化を進めるとしている。

 実証実験に参加するのはNTTコミュニケーションズ、凸版印刷、三井物産戦略研究所、サン・マイクロシステムズ。

 ネットワーク利用型RFIDシステムはNTTコムが開発したシステムで、ICタグで固体識別された商品やパレットの位置情報、伝票、商品情報を複数のデータベースで管理し、それらの情報をネットワークを使い複数のサーバで共有する。ICタグを業界コードや企業独自のコードと結びつけることが可能で、既存の管理システムと連携し、伝票や商品の情報を一元管理できる。IPv4だけでなく、IPv6のネットワークにも対応していて、将来の拡張性もある。オープンなネットワークをベースに実践的な環境下でICタグの実験を行うのは国内で初めてという。

 実証実験は4社がサプライチェーンシステムを構築。ICタグから取り出した情報をネットワークに流す際のセキュリティや、運用管理方法、アーキテクチャの構築などを検証する。NTTコムがネットワーク利用型RFIDシステムの開発と検証を担当する。凸版印刷はサプライチェーンシステムに適用するICタグとリーダーの開発、検証。サンはICタグ制御システムの検証を行う。三井物産戦略研究所はサプライチェーンと連携したICタグ利用システムの開発を行うという。

(編集局 垣内郁栄)

[関連リンク]
NTTコミュニケーションズの発表資料
凸版印刷
三井物産戦略研究所
サン・マイクロシステムズ

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