VALUMOに新ソフト追加、ネットワーク構築強化へ
2003/11/27
NECは同社が通信キャリア向けに提供してきたネットワーク運用管理ソフト、インフラ構築基盤ソフトを、企業システム向けのソフトウェアプラットフォーム「VALUMOウェア」に2004年春にも統合する考えを示した。これまで独自ソフトを使っていた通信キャリアのネットワーク構築にVALUMOを適用し、オープン系システムへの応用力を高める。
NECのソフトウェア事業ライン 支配人 丸山好一氏 |
NECのソフトウェア事業ライン 支配人 丸山好一氏はキャリア向けソフトをVALUMOに統合する狙いについて、「オープン系システムでネットワークを構築する際に、より高信頼、高可用、高スケーラブルが実現できる」と説明。企業系システムの構築でもキャリア向けソフトが加わることで、「IPベースのネットワークで高信頼、高可用を実現できる」と述べた。
VALUMOに統合するのは、インフラ構築基盤の「ISPF」、コンテンツ変換システムの「ML Gateway」、運用管理ソフトの「iNetWorX」。QoS管理や障害管理、VLAN管理の機能が高まるという。ML Gatewayを使うことでモバイル端末向けにコンテンツを分割して配信できるなど企業が提供するサービスの幅が増す。VoIPの機能も拡充され、ポータルサイト上で音声とデータを自在に交換できるようになるという。アプリケーション層、ネットワーク層でのセキュリティが増すことで企業システムの安全性が高まることも期待される。
VALUMOを強化することで、NECは10万社におよぶ一般顧客企業に対して、VoIPや無線LAN、セキュリティなどネットワーク系の充実したソリューションを提案できるようになるとみている。通信キャリアや放送局、PBX、ルータを導入している企業に対しては、コラボレーションツールなどこれまで一般顧客企業に提供してきたソリューションを提供できるようになる。
(編集局 垣内郁栄)
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