ロジスティクス専門の大学院コースが開設
2004/1/9
日本ロジスティクスシステム協会 会長の張富士夫氏(左)と多摩大学 学長 中谷巌氏 |
日本ロジスティクスシステム協会(JILS)は、多摩大学にロジスティクス専門の寄付コースを設けると発表した。多摩大学はJILSの寄付を受け、社会人対象の大学院コース「ロジスティクス経営コース」を4月に開設する予定。ロジスティクスを専門で研究する大学院コースが設置されるのは国内で初めて。JILS会長の張富士夫氏(トヨタ自動車取締役社長)は「ロジスティクス経営理論の体系化と人材教育が重要」としたうえで、多摩大大学院の新コース開設で「骨太なロジスティクスを確立できる人材を育てたい。CLO(Chief Logistics Officer)が各企業に生まれることを期待している」と述べた。
企業のロジスティクスはSCMを中心としたITの活用が、効率化、コスト削減の必須条件になりつつある。同時に企業の経営戦略と緊密に連携したロジスティクス立案の重要性も指摘されている。張氏は日本企業のロジスティクスについて「サプライチェーンの全体最適を実現し、効率を上げる必要がある」と指摘し、教育、研究の重要性を訴えた。
多摩大大学院が設置する経営情報学研究科 ロジスティクス経営コースはSCMを始め、マーケティング、ロジスティクス会計などロジスティクスを経営戦略の1つとして考えるための講義を用意。IT企業、製造業、卸売業、小売業、物流サービス業に従事する社会人向けに高度な専門知識を教育する。社会人が働きながら学べるよう、講義は土曜日と平日の夜間に限定。2年で修士号を取得できるという。多摩大学長の中谷巌氏によると、将来は博士課程を設置することも計画している。初年度は10人程度の受講者を募集。3年で30人を受け入れるコースにする。講師は多摩大大学院の教授のほかに、ビジネスの現場で実際にロジスティクスを担当してきた企業の専門家を客員教授として招請する。
(編集局 垣内郁栄)
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日本ロジスティクスシステム協会
多摩大学大学院
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