Oracle 10gとHPサーバが2冠、TPC-Hベンチマーク

2004/1/10

 米オラクルは、「Oracle Database 10g」が米国TPC評議会(TPC)の認定するTPC-Hベンチマークテストにおいて、ノンクラスタシステムの10TB(テラバイト)のカデゴリでこのクラス最高の4万9104QphH@10000GBを記録したと2004年1月7日に発表した。
 
 ハードウェアは、インテルのIntel Itanium 2 1.5 GHzプロセッサを64個搭載したヒューレット・パッカードの「HP Integrity Superdome Enterprise server」。OSはHP-UX 11iの64ビットベースOS、ストレージは「HP StorageWorks VA7100 disk arrays」。QphHあたりの価格性能比は118ドルとなっている。

 TPC-Cがオンライントランザクションでのデータ処理を測定するのに対して、TPC-Hは意思決定支援システムでの利用を想定。大容量のデータに対する複雑でアドホックな問い合わせ処理を測る。今回の4万9104QphH@10000GBは、10TBのデータベースに対して1時間当たり4万9104回の検索を実行したことを示す。10TBはTPC-Hベンチマークテストにおける最大容量のクラス。このクラスでのベンチマーク結果としては、クラスタシステムのカテゴリにおいて、Teradataが「NCR 5350」上で8万1501QphH@10000GB、QphHあたりの価格性能比は243ドル、IBM AIXで動く「IBM DB2 UDB 8.1」は「IBM eServer p690」上で6万2214QphH@10000GB、価格性能比は243ドルを出している。しかし、Oracle Database 10g とHP Integrity Superdome Enterprise serverの今回のシステムは、ノンクラスタシステムでクラスタシステムと同等の性能を、価格性能比118ドルという低コストで達成したことになる。

 このオラクルの最新データベースと最上級UNIXサーバのコンビは、同じノンクラスタシステムカテゴリの3TBクラスでも、4万5247QphH@10000GB、QphHあたりの価格性能比109ドルで首位を獲得しており、これで2冠目となる。

 米オラクルのサーバパフォーマンス担当副社長Richard Sarwal氏は、「巨大なデータウェアハウジングプロジェクトを推進している企業は、常に膨大なボリュームのデータを効率よく管理するための、より速く、よりすぐれた方法を探している。Oracle Database 10gとHP Integrity serverの組み合わせは、こうした企業に対して競合製品に比べて、より安価なコストで、すばらしいパフォーマンスを提供することができる」と語っている。

(吉田育代)

[関連リンク]
米オラクルの発表資料
TPC

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