Eclipseコンソーシアムに今度はノベルが参加

2004/1/27

 IT業界で生き残るためには、Eclipseを無視していては無理なのか。IBM、ボーランド、レッドハットなどIT業界の主要ベンダが参加するオープンソース・イニシアティブ「Eclipse」に、今度はノベルが参加する。同社は、Eclipseの技術を取り込むことで、ノベルの技術を活用する開発者に対しては初となる開発ツールの提供が可能になる。
 
 ノベルのCEO室付副会長クリス・ストーン(Chris Stone)氏によると、同社がディレクトリ製品やWebサービス製品群の拡張を進める過程で欠けていたのは「ノベルの技術すべてに適用可能な統合開発環境」であり、今回のノベルのEclipseへの参加は、同社にとって「“欠けていた”部分を埋める働きをする」という。

 2001年に設立したEclipseの開発者コミュニティの目標は、プラグイン技術と共通プラットフォームを通じて互換性のある製品を生み出すことにある。実際、Eclipseに基づくツールは多数の開発言語に対応しており、組み込み機器から大規模なサーバやミドルウェアまで、広範囲にわたるアプリケーション開発を可能にする。つまり、Eclipseプラットフォーム上で開発行うベンダは、その中核的な統合技術を共有しながら、自社独自のソフトウェアの開発を行うことができる。もっとも、これはEclipseがIT業界において、現在のようなイニシアティブを今後も持ち続けるという前提での話である。

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