難解なデータマイニングを“easier”に、SPSS

2004/2/25

 エス・ピー・エス・エスは統合型マイニングプラットフォームの新バージョン「Clementine8」を2月27日に出荷すると発表した。基本コンセプトは“easier”。新バージョンではリリース以来同社が追及してきた操作性をさらに推し進め、データ検査やクラスタビューア、データ分割などの新ノードを加えてデータのクレンジングや組み立て、作成したモデルの比較を素早く行えるようにした。同製品はサーバ/クライアントを基本構成としており、1CPU・1っクライアント製品が540万円、アカデミック版が110万円、1CPU・10クライアントがそれぞれ840万円、280万円である。同社では、初年度200ユーザーの販売を目標としている。

 今回加わったデータ検査ノードは、入力された全データの概要をグラフで一括表示させるためのノードで、データの分布をビジュアルにとらえることが可能。最大値、最小値、欠損値などフィールドごとの基礎統計量を一括表示させたり、棒グラフによるデータの詳細の確認も行える。膨大なデータの中身を理解するだけのために複数のグラフに出力する手間が省ける。
 
 クラスタビューアノードは、クラスタリングアルゴリズムで分類されたデータのクラスタレベルでの特徴を確認するもの。棒グラフや円グラフ、ヒストグラムを使用して、各クラスタの特徴を明確にすることができるため、特徴のプロファイリングが簡単になった。
 
 データ分割ノードは、数値型データに対して等間隔に分割したり、区分の設定を指定する作業を自由に行えるようにするもの。例えば、購入金額の多い順番に10人の顧客を並べ、上位2人の顧客で売り上げの8割を占めている、といったことを把握することができるようになる。

 同社では「Clementine」を、さらなる大規模指向に適用させるためのオプションツール「Cleo」(Clementine online)を近く発表する予定。

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エス・ピー・エス・エス

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