業界初、プログラマブルASICを実装したゲートウェイ製品登場
2004/4/15
ネットスクリーン・テクノロジーズ・ジャパン カントリーマネージャ 原田英明氏 |
米ネットスクリーン・テクノロジーズは4月14日、統合ゲートウェイ製品「NetScreen-ISG 2000」を発表した。同製品はNetScreen-500とNetScreen-5000の中間に位置する製品で、中規模〜大規模エンタープライズ企業やデータセンタ、通信事業者を対象とする。ファイアウォール、VPN、侵入検知防御(IDP)などの機能統合を、同社第4世代ASICをはじめとするモジュラー設計とプロセシングアーキテクチャに基づいて実現している。
同製品は、2Gbpsのファイアウォール処理能力と1Gbpsの3DES/AES IPSec VPN処理能力を持ち、最大構成でギガビット・イーサネット インターフェイスを8基、ファスト・イーサネット インターフェイスを28基をサポートする(混在構成も可能)。そのほか、1万×VPNトンネル、51万2000×同時セッション、3万×新規セッション(1秒当たり)の最大仕様をサポートする。これらのパフォーマンスは「業界初のプログラマブルASICである次世代NetScreen ASIC『GigaScreen3』をはじめとしたNetScreen独自の処理技術によって実現されている」(日本法人のカントリーマネージャ 原田英明氏)。
同社は2月にルータベンダである米ジュニパーネットワークスに買収されている。ルータの技術とセキュリティ・アプライアンスの技術が融合することは、企業のネットワークインフラにセキュリティ技術が統合され、1つの“ソリューション”として生まれ変わることを意味する。シスコやノキア、F5ネットワークスといったネットワーク機器ベンダがセキュリティ分野に食指を伸ばしていることと、インターネット・セキュリティ・システムズなどのセキュリティ機器ベンダがネットワーク機器との統合を目指すようになってきた動きは、結局同じ市場の覇権を狙っていることを意味する。また、トレンドマイクロやネットワーク・アソシエイツなど個人向けウイルス対策ソフトウェアベンダから、企業向け総合セキュリティベンダへと脱皮を図る動きもある。セキュリティ市場はこれまでもプレーヤーの合従連衡が盛んだったが、ネットワーク技術とセキュリティ技術という2つの技術の融合は、新たな業界再編の動きを呼ぶ可能性が高い。
(編集局 谷古宇浩司)
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