[CA World 2004開催]
「エンタープライズ・インフラ・マネジメント」戦略を一本化、CA

2004/5/25

CAの暫定CEO ケネス D クロン氏

 コンピュータ・アソシエイツ(CA)は5月23〜27日(現地時間)、「CA World 2004」を米・ラスベガスで開催している。今年のキーワードは「マネジメントインフストラクチャ」。例年、会場は、CAの製品ブランドであるBrightStor(ストレージ)、eTrust(セキュリティ)、Unicenter(インフラストラクチャ・マネジメント)、AllFusion、Advantage、CleverPath(ライフサイクルマネジメント開発ツール)をアピールする垂れ幕で彩られるが、今年は「The Management Software Experts」と書かれたフラグに集約されている。

 同社の製品ブランドは多岐にわたり、企業のITインフラの構築、運用を支援してきた。イベントの2日目からは新製品が発表される予定だが、すべての製品の機能を融合させて企業のITインフラマネジメントを促進させていく方向性が発表された。

製品開発担当のシニア・バイス・プレジデント マーク J バレンチア氏は、1年前までオラクルに在籍していた

 ラインアップを統合させた新しいCAの製品戦略は、CAエンタープライズ・インフラストラクチャ・マネジメント(Enterprize Infrastructure Management:EIM)。EIMの核には、マネジメントデータベースと名付けられたのソフトウェアデータベースレポジトリが位置する。マネジメントデータベースがライフサイクル、オペレーション、ストレージ、セキュリティのCA製品群、他社製品、オープンソース、メインフレームを共通して管理するソフトウェアである。マネジメントデータベースはCA製品を購入すると無料で提供される。

 オープニングキーノートセミナーでCAの暫定CEO ケネス D クロン(Kenneth D. Cron)氏は、「EIMは、企業ITインフラリソースを効率よく利用させることで、新しい道具の導入を可能にさせる。EIMは企業のCIOの秘密兵器になるだろう」と語った。

 テクノロジ・トレンドセッションでは、製品開発担当 シニア・バイス・プレジデント マーク J バレンチア(Mark J. Barrenechea)氏がEIMの補足説明を行った。「EIMが企業の資産、人、権限を最適化するためのインフラを提供することで、CIOはITをビジネスのようにマネージできるようになる。企業のITインフラは統合的に可視化され、何が管理されていて、何が管理されていないかが把握でき、無駄のないマネジメントを可能にする」と述べた。

 バレンチア氏はCAの社内資産をEIMで管理している状況を披露。デスクトップ、アプリケーション、データベース、ネットワークシステム、データをリアルタイムにマネジメントするEIMの管理画面には、世界中のCA社内に1カ月間で導入されたクライアントPCの台数とそのOS状況を伝えるグラフが瞬時に映し出された。

 続いてバレンチア氏は、米IDCの昨年の調査では、昨年大企業の新規導入で、マネジメントソフトウェアがアプリケーションソフトウェアを40%上回っていることを指摘し、マネジメントソフトウェアは企業にとってますます重要性が増すだろうと予想を述べて、同社の新戦略の展望をアピールした。

(編集局 富嶋典子)

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