ITフロンティアがVMwareと代理店契約、サーバ仮想化に参入
2004/6/4
ITフロンティアは6月3日、米VMwareと代理店契約を結び、VMwareのサーバ仮想化ソフトを中心に国内で販売を開始すると発表した。VMwareはこれまでネットワールド、NECと国内での代理店契約を結んでいるが、VMware アジア パシフィック部 部長で、日本法人の代表取締役 ジム・レノックス(Jim Lenox)氏は「VMwareの仮想化ソフトを扱うにはハードのノウハウは欠かせない」として「日本のサーバベンダと関係を持つITフロンティアはサーバ製品に関しての本格的な最初のパートナーだ」と述べた。
VMware アジア パシフィック部 部長で、日本法人の代表取締役 ジム・レノックス氏 |
ITフロンティアはVMwareの製品について、ソフトの販売、製品サポート、コンサルティングなどを提供する。エンドユーザーのほかにシステム・インテグレータ向けにも製品を販売する。
力を入れるのは1台のIAサーバを複数台の仮想的なサーバとして利用し、それぞれに対して異なるOSやアプリケーションを稼働させられる「VMware ESX Server」。ITフロンティアでは複数のサーバで稼働しているSAP R/3など複数の業務アプリケーションを、1台のIAサーバに統合し、運用管理コスト、保守メンテナンスコストを削減できることをアピールする考え。ITフロンティアが扱う別のパートナーのソフト、ハードと組み合わせて提案する。今後3年間で50億円の売り上げを目指す。
レノックス氏は「マルチベンダ環境でビジネスを展開し、コンサルティング、サポートなどの統合力を持つITフロンティアに期待している」と述べた。VMware製品はクライアントPC上で複数のOSを稼働させる「VMware Workstation」が国内では知られていて、VMware ESX Serverの展開はこれからというのが現状。しかし、レノックス氏は「世界的に見るとVMware Workstationのユーザーと、VMware ESX Serverのユーザーは重なっている。日本ではVMware Workstationが広く使われていて、すでにVMware ESX Serverへのマイグレーション・パスが整っている」と指摘した。レノックス氏によると国内ですでに保険業、製造業、金融業などで複数のサーバを1台に統合するプロジェクトが進んでいるという。
(編集局 垣内郁栄)
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