Windows CE 5.0日本語版、T-Kernelとのブリッジフレームワーク実現
2004/9/29
マイクロソフト モバイル&エンベデッドデバイス本部 本部長 千住和宏氏 |
マイクロソフトは9月28日、「Microsoft Windows Embedded Developers' Conference Japan 2004」で「Windows CE 5.0」日本語版をリリースすると発表した。米国では7月にリリースしている。従来のシェアード ソース ライセンスが拡張され、開発者は、統合開発環境“Platform Builder”に含まれるシェアード ソースコードをマイクロソフトやパートナー、競合他社と共有することなく、改変した派生物を自社で保守することが可能になった。「Windows CE 5.0」は、従来よりも25%拡張した250万行をシェアード ソースコードとして公開している。
「Windows CE 5.0」は、60以上のデバイスドライバ・サンプルの提供やテストツールの充実といった開発効率の向上を目指した改良に加え、ストリーミング再生の高速化を実現するFast Start機能、ネットワーク接続対応家電機器やPCとの連携を実現するUPnP A/Vプロファイルのサポート、ゲームアプリケーション向けDirect3Dモバイルの強化など、デジタル家電向けの機能拡張に対応した。
また、2003年12月のTRONSHOWで、コンセプト実証プロトタイプが紹介された「T-KernelとWindows CEのブリッジフレームワーク」を実現するため、「Windows CE 5.0」でパートナーOSとの協調動作を行うのに必要なAPIを実装した。Windows CEとT-Kernelのブリッジフレームワークの実装に関しては、半導体分野のパートナーとして、NECエレクトロニクスなど4社、システム・インテグレータとしてイーソルと日立超LSIシステムズ、ハードウェアパートナーとして、横河ディジタルコンピュータが賛同している。これにより、1つのCPU上で2つのOSが動作するようになり、Windows CEとT-Kernelそれぞれの既存資産を活用しながら製品開発を行うことが可能となる。
(編集局 谷古宇浩司)
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