ピープルソフトのCRMで、カスタマイズは不要になるか?

2004/11/3

「(ピープルソフトの製品は)TCOが低い、顧客満足度が高い、ということが外部の調査で明らかだ」と語った米ピープルソフト 日本・アジアパシフィック インダストリ&プロダクトマーケティングディレクター レイ・クロス氏

 日本ピープルソフトは、11月2日付けで出荷が始まった同社のCRMソフトウェア「PeopleSoft CRM 8.9」について記者向けの説明会を開催した。同社 CRM事業開発部長 植木貴三氏は「CRM成功のカギは、顧客の理解、計画、最適化というクローズドループの確立」とし、特に重要な顧客分析の部分をサポートする部分を今回のバージョンで強化したと説明した。

 その顧客分析を助ける機能の1つが「顧客ポートフォリオ」。顧客を「プラチナ」や「シルバー」といった重要度ごとに分類したり、地域ごとに分類したうえで、それぞれの顧客の状況を一覧で見て、そこから個別の顧客情報へとドリルダンなどが可能。さらに、顧客別のアクションへとリンクでき、アカウントごとのプランや販売促進の目標設定などへと進んでいける。「分析からアクションへとつながった形にした」(植木氏)。

 分析に続いて、顧客別のアクションをサポートするのが、「プレスクリプティブ・アナリティクス」と呼ばれる機能。「長くて複雑なので、いま適切な日本語の名前を考慮中」(米ピープルソフト 日本・アジアパシフィック インダストリ&プロダクトマーケティングディレクター レイ・クロス(Ray Kloss)氏)というこの機能は、特定の顧客がどういう状況になったとき、どのようなアクションを行うのか、をPeople CRM内で設定できる。例えば、保守契約を結んでいる顧客が更新時期をすぎても契約更新されていなければ、更新のためのアポイントをとる、といったアクションを、顧客管理画面に表示する。

 アクションのためのルールはあらかじめ設定されているため、顧客の変化に「リアルタイムに対応したCRMができる」(クロス氏)

 こうした分析のやり方やアクションの定義は、すべてパラメータなどのコンフィグレーションの変更で実施できるというのもPeopleSoft CRM 8.9の特徴だ。「コードを書かずに、パラメータの設定だけで変えることができるようになった。これによってカスタマイズが不要になり、アップグレード時のコスト削減になる」(植木氏)

 また、顧客分析の基となる顧客情報はPeopleSoft CRM内に抱えている必要はなく、すでに導入済みのデータウェアハウスやBIのデータを参照可能なため、PeopleSoft CRMを導入してすぐに効果が発揮でき、企業統合などで複数のシステムを連携する場合にも導入が容易な利点があるという。

(編集局 新野淳一)

[関連リンク]
日本ピープルソフト

[関連記事]
ピープルソフトの新製品は“お金持ち管理CRM” (@ITNews)
阪急電鉄がピープルソフト製品を採用、選定の決め手を聞いた (@ITNews)
米ピープルソフトの“敵はオラクル、味方はIBM” (@ITNews)
ピープルソフトが800億円かけるTOEの効果 (@ITNews)
「ピープルソフトは遅かれ早かれ買収される」、オラクル (@ITNews)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)