SUSE、Ximianの技術を結集、ノベルのLinuxデスクトップ

2004/12/21

ノベル マーケティング本部 アライアンス担当 シニアマネージャー 山崎正広氏

 ノベルは12月20日、エンタープライズ向けLinuxデスクトップ「Novell Linux Desktop9 日本語版」(NLD)を1月11日にリリースすると発表した。政府、官公庁、大企業、キオスク端末、コールセンターといった特定業務向けのアプリケーション端末や部門端末などを皮切りに導入提案を行う。

 米フォレスターリサーチの調査によると、北米の大企業の45%が今後Linux Desktopを利用する、もしくは導入を検討していると回答している、という。Linuxベースのラインアップを新たに構築し、旧来の業態から脱却しつつあるノベルにとって、Linux Desktop市場の隆盛はどうしても必要な要素だ。

 ノベルは現在、ワールドワイドで「Open Desktop Initiative」(ODI)なる計画を実施している。「全従業員が2004年度中にOpenOfficeを導入すること」「全開発/エンジニアリング環境をSUSE LINUXへ移行すること」などを含む全社的な試みである。ノベル マーケティング本部 アライアンス担当 シニアマネージャー 山崎正広氏によると「現時点では全従業員6000ユーザー中、3300ユーザーがLinux環境に移行している」という。デスクトップ環境も着々とNLDに切り替わっている。

 NLDはNovell/SUSE/Ximianの技術を集めたエンタープライズ向けLinuxデスクトップである。「SUSE LINUX Enterprise Server 9」と共通のコードで開発し、GNOME 2.6ベースのXimian Desktopを統合した。このようなオープンテクノロジの上にiFolderやGroupWise、Messengerといったノベルのクライアントテクノロジを統合した。Outlookとの互換性の実現、オフィスツールの装備(OpenOffice 1.1.3 Novell Edition、Mozilla Firefox Browser)など、Windowsデスクトップ環境との互換性も十分に保たれている。

(編集局 谷古宇浩司)

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