SSAグローバル、今後も買収を続けます
2005/1/14
SSAグローバルは1月12日、経営・製品戦略に関する説明会を開催した。SSA Global 社長兼会長兼CEOのマイク・グリーノフ(Micheal Greenough)氏は、同社がこれまで積極的な企業買収で成長してきたことを挙げ、今後もその基本戦略を維持する意向を示した。
SSA Global 社長兼会長兼CEOのマイク・グリーノフ氏 |
グリーノフ氏はどの分野で投資を行うかについては明言を避けたが、オラクルによるピープルソフト買収はソフトウェア業界再編の発端に過ぎず、今後、再編は激化するという見解を示した。
またERP市場については、「ERPのシステムそのものの寿命が長くなる傾向が見られる。ERP導入には非常にコストがかかるため、顧客は基幹システムの寿命をできるだけ延ばし、それを拡張させるという形を取ろうとしている。ERPは現在、需要がないといっても過言ではない」(グリーノフ氏)としたうえで、「われわれはERPそのものを売るというよりも、拡張システムを販売していくという戦略に移行している」と話した。
こうした中、同社としては「顧客の声に耳を傾け、顧客から学ぶということを重視している」(グリーノフ氏)ことを強調。買収で得た市場シェア、顧客シェアの維持、継続を目指す方針だ。
一方販売戦略では、昨年にIBMとマスタリセラー・アレンジメントを結び、ワールドワイドで関係が強化されてきている点を挙げた。日本法人の代表取締役社長 細井洋一氏も、「(社長に就任した)2004年8月より、いまの方が確実にIBMの中でSSAの位置が大きくなっている」と述べ、さらにIBMが販売してきたピープルソフト製品がデータベース分野では競合となるオラクルに買収されたことに触れて、「(SSA製品が)オルタナティブになるのでは」という期待を示した。
今後の技術上のロードマップでは、標準化、オープン化を推進する。グローバル及びマーケティング担当副社長 グラム・クックスリー(Grame Cooksley)氏は、同社が標準としてJ2EE、マイクロソフト・デスクトップテクノロジ、WebSphere (唯一のサポートミドルウェアというわけではない)を採用しているとしたうえで、従来のバーン製品を基にした「SSA ERP LN」、BPICSを基にした「SSA ERP LX」に関しては、独自開発の部分をできるだけ省いていると説明。さらに新しいバージョンをリリースする際もオープンで標準的な開発ツールを使っていく予定で、次のバージョンの製品については、RPGを使っていくことを考えているという。クックスリー氏は、「オープンスタンダードが欲しい」「開発ツールも既存のもので、使いやすいものが欲しい」という顧客の声を大切にした結果だとして、この面でもマーケットドリブンを貫く方針を示した。
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