「ナンバー1はよいことだ」、SSAが物流管理の新ソフト
2005/1/27
日本SSAグローバルは無線ICタグを使った入荷、出荷に対応した物流センター管理システムの新版「SSA Warehouse Management 4000 v3.9」(WM 4000)を1月末に出荷すると1月26日に発表した。WM 4000はSSAのERPパッケージ「SSA BPCS」と連携できるインターフェイスがあり、SSAでは「無線ICタグを使った生産、出荷、入荷、棚卸、在庫調整などエンド・ツー・エンドのソリューションが構築できる」と説明している。
日本SSAグローバルの代表取締役社長 細井洋一氏 |
WM 4000は米SSAが2003年12月に買収したEXEテクノロジーズの「EXceed Fullfill 4000」をバージョンアップさせた製品。2004年8月にSSAの代表取締役社長に就任した細井洋一氏は、WM 4000が2004年の国内シェアで第1位(26.4%、ミック経済研究所)であることを説明したうえで、「社長就任前に非常に興味があったのは、この物流センター管理システムの分野。シェアがナンバー1というのはよいことだ。日本でも物流革命が起きると信じて入社した」と語った。
WM 4000は、日本で発売されなかったv3.8から無線ICタグに対応していた。しかし、v3.8は無線ICタグを貼付(ちょうふ)した荷物の入荷にだけ対応し、出荷は未対応だった。v3.9は在庫の引き当てや無線ICタグラベルの出力、事前出荷通知(ASN)の生成など無線ICタグを使った出荷作業の各プロセスを管理できるようになった。
荷物に付けられた無線ICタグのデータはケース、パレット単位で読み取る。しかし、ケース、パレット単位の明細情報は情報が多く、データ量の増大が予測される。そのためWM 4000はケース、パレットの明細情報を合算して表示する機能を追加した。ほかにもケース単位の追跡機能、ステータス管理、返品の入荷処理、返品入荷のASN生成など、物流現場の使い勝手を向上させる機能を追加したという。
SSAはWM 4000を担当する専門組織「ストラテジック・ソリューション本部」を設置し、営業やプリセールスコンサルタントを割り当てた。約20社のSSAのパートナーと協力し、幅広い導入を目指す。細井氏は特に食品メーカーをターゲットにすることを説明した。
WM 4000の価格は物流の拠点数、ユーザー数によって数千万円から1億円以上。Windows 2000 ServerとIBM AIX、HP-UX、Solarisに対応する。
(@IT 垣内郁栄)
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