中小企業開拓には社長を口説け、マイクロソフトが施策強化

2005/4/23

 米マイクロソフトでワールドワイドの中小規模企業向けビジネスを担当するバイスプレジデント スティーブン・グッゲンハイマー(Steven Guggenheimer)氏は4月22日会見し、セミナーなど中小企業経営者向けの啓蒙活動を国内で強化する方針を示した。グッゲンハイマー氏によると「従業員が50人未満の企業の72%は経営者がIT投資の選択、決定者になっている」といい、経営者へのアプローチがIT導入の決め手になるとみている。

米マイクロソフトのスモール&ミッドマーケット ソリューションズ&パートナー グループ ワールドワイド スモール ビジネス&ビジネス オペレーションズ担当バイスプレジデント スティーブン・グッゲンハイマー氏

 グッゲンハイマー氏は米マイクロソフトのスモール&ミッドマーケット ソリューションズ&パートナー グループに所属。ワールドワイド スモール ビジネス&ビジネス オペレーションズ担当のバイスプレジデントを務める。

 グッゲンハイマー氏は国内での中小規模企業向けのビジネスについて、「いかに経営者にアプローチするかがポイントだ」と指摘。経営者向けにIT導入の効果などを訴えるセミナーをパートナー企業と協力して積極的に展開する考えを示した。マイクロソフトはこれまでも経営者向けに啓蒙活動を行ってきたが、今後は地方自治体や地方の商工会議所とも協力し、中小規模企業を開拓するためのエコシステムを作り上げる。

 マイクロソフトが中小規模企業に最も売りたいのは「Windows Small Business Server 2003」などサーバをベースに、中小規模のビジネスで求められる機能を搭載したパッケージ製品だ。中小規模の企業でも多くのオフィスでPCを使うようになり、表面的なIT化は進んだ。しかし、ビジネスプロセス自体をIT化しなければ、ビジネス効率化などの効果が出ないというのがグッゲンハイマー氏の考え。同氏は「サーバの導入で情報の共有やリモートアクセス、セキュリティなど技術のメリットを中小規模企業が享受できるようになる」と指摘し、「まだ理解していない企業が多いので、われわれも努力しないといけない」とした。

 グッゲンハイマー氏は、7月にマイクロソフト日本法人の代表執行役 社長に就くダレン・ヒューストン(Darren Huston)氏の同僚。グッゲンハイマー氏はヒューストン氏について「彼とは極めて仕事がしやすい」としたうえで「人の話を聞き、それぞれの状況を理解する力がある」と評して、日本での活躍にお墨付きを与えた。

(@IT 垣内郁栄)

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