老舗・廻船問屋、NTTデータとともに物流事業のIT化促進
2005/4/29
NTTデータ 常務取締役 宇治則孝氏 |
NTTデータと鈴与および鈴与シンワートは4月28日、サプライチェーン・マネジメント事業の共同推進を目指した新会社「エヌ・ティ・ティ・データ・ベルSCMソリューションズ(仮称)」を設立すると発表した。新会社に対し、鈴与グループは物流コンサルティング力とロジスティクスシステム構築スキルの保有者を投入し、NTTデータグループはITスキル保有者を送り込む。社員数は約30人の予定。
鈴与グループの中核企業である鈴与の創業は1801年の回漕業(廻船問屋)・播磨屋にさかのぼる。拠点である静岡県清水港を起点とし、物流企業として成長した。現在では、同グループのコアビジネスである物流事業のIT化を事業戦略の柱に据え、独自の物流管理システム「カーゴマスター」などのパッケージ製品の開発・販売も手掛けるようになった。しかし、顧客企業(静岡県周辺を地盤とする製造業などの荷主)のIT化のニーズが多様化してきたことから、NTTデータの技術力およびシステムインテグレーションのノウハウと物流ビジネスのノウハウを融合させた新事業を展開するための合弁企業設立に踏み切ることとなった。
NTTデータとしては、物流業界など特定業界でのシステム開発経験の蓄積と市場拡大の契機の獲得(エレクトロニクス、自動車、医薬品業界向け事業の拡大)および、SCMシステム開発のノウハウの蓄積という狙いがある。鈴与グループにとっても、物流業界におけるコネクションを自社グループのIT事業の拡大につなげるという目的がある。
初年度の売上目標は25億円、5年後には50億円のビジネス規模を目指す。
(@IT 谷古宇浩司)
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