eラーニングに役立つSOA、システム・テクノロジー・アイ

2005/5/14

 システム・テクノロジー・アイは7月末に出荷する予定のeラーニングサーバの新版「iStudy Enterprise Server V2」に、アイテックスの人事管理アプリケーション「ePro_St@ff」とデータ交換ができるSOA(サービス指向アーキテクチャ)対応のサービスアダプタを搭載すると5月13日に発表した。

システム・テクノロジー・アイの代表取締役社長 松岡秀紀氏(右)とアイテックスの代表取締役社長 林孝男氏

 iStudy Enterprise ServerはITスキル標準に基づくスキル診断機能や、診断結果をベースにした人材育成計画を策定する機能、eラーニング機能を搭載したイントラネット用のサーバ。企業内の人事システムと連動して従業員のスキル診断実績やスキル分布を確認、管理できる。

 ePro_St@ffはWebベースの人事・給与・就業管理のアプリケーション。システム・テクノロジー・アイが開発した「SOA接続サービス」と呼ぶアダプタを使うことで、iStudy Enterprise ServerとePro_St@ffの間で、ユーザー情報やスキル診断情報、プロジェクト経験情報、教育研修の受講情報、資格取得情報などを相互に交換できるようになる。

 アダプタはWebサービス技術を使ってシステム・テクノロジー・アイが開発。「IBM WebSphere V6」と「IBM DB2 V8.2」で稼働する。WebSphere上にエンタープライズ・サービスバス(ESB)を構築し、それぞれのサービスを連携させる。システム・テクノロジー・アイの代表取締役社長 松岡秀紀氏は、「SOA対応製品を現実的にリリースしたのはIBMしかない」と述べ、アダプタのプラットフォームをIBMに限定した理由を説明した。ただ、「ほかのSOA対応プラットフォームが出てくれば、アダプタを載せるのはやぶさかではない」とも述べた。今回発表したのはePro_St@ff向けのアダプタだが、開発によって別の人事アプリケーションと連携させることも可能。

 iStudy Enterprise Server V2は、SOAによるアプリケーション連携機能のほか、従業員のスキルを統合してグラフなどで分かりやすく表示する「スキルダッシュボード」を新たに搭載する。スキルダッシュボードを使えば「スキルの可視化が実現できる」(松岡氏)。また、従業員のプロジェクト経験を管理する機能や携帯電話向けにeラーニングの問題を配信する機能を追加する。

(@IT 垣内郁栄)

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