今月の最も風変わりなスパム

2005/5/19

 英国のインターネットセキュリティ企業クリアスウィフトは5月10日(現地時間)、全世界に蔓延するスパムおよびスパマーの動向を分析したコメントを発表した。

 同社によると、インターネット詐欺(さぎ)犯がメール爆弾による儲けを最大化するため、改めて株式市場に矛先を向けているという。同社の調査によると、2005年4月の全迷惑メール中、4分の1は偽の株式情報で占められた。この偽情報は、思惑買いに走りやすい個人投資家を狙い、ペニー株を買えば莫大(ばくだい)な儲けになるとして、買いを煽るもの。この偽情報によって投資家が殺到し、株価を押し上げた時点でスパマーは株式を売却し、退出する。同社のリサーチディレクタであるAlyn Hockey氏は、そういう類のメールをすぐに削除するべきであると忠告している。

 なお、同社がスパム調査を通じて発見した“今月の最も風変わりなスパム”は、ジョージ・W・ブッシュ アメリカ合衆国大統領に関するものだ。そのメールには、「イラクに関する重要なミーティイングの前に、ブッシュと一緒に祈りましょう」と書かれているという。星条旗と有名な上院議員たちが祈るイメージで飾られ、長い祈りの言葉と聖書から直接引用した霊感を与える内容になっている、と同社は解説している。

[関連リンク]
クリアスウィフト

[関連記事]
スパム処理で1年のうち2日間が無駄に、シマンテックが調査 (@ITNews)
「スパム」と「迷惑メール」、どちらがメジャーな言葉か (@ITNews)
スパムのブロックには検閲が必要、英企業が専用機器 (@ITNews)
サーフコントロールの情報漏えい、スパムメール対策製品 (@ITNews)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)