日本企業のニーズを知り尽くすIP電話、アバイア
2005/5/25
米アバイアの日本法人、日本アバイアは5月24日、東芝と共同開発したSIP対応のIP電話機「SP-1020A」を含む企業向けのIP電話ソリューションを発表した。アバイア、東芝それぞれのブランドで発売する。
東芝と共同開発したアバイアのIP電話機「SP-1020A」 |
SP-1020Aは、日本のビジネス環境に特有のグループ着信機能などを備えた国内市場モデル。日本向けの機能として、グループ着信機能のほかに、ディスプレイへの4行×20ケタの漢字表示、発着信履歴、通話履歴ダイヤル、PoE(Power over Ethernet)給電などを備える。価格は3万6000円から。6月中旬に出荷する。IP-PBXの「Avaya Media Gateway」などに搭載するソフトウェア「Avaya Communication Manager」も日本特有の機能を追加して、3.0にアップデートした。
米アバイアのコンバージドシステム ソリューションエンジニアリング&インターナショナル バイスプレジデント サイモン・ウォレット(Simon Woollett)氏は、「アバイアが日本のエンタープライズ市場に本格的に乗り出すには、日本特有の機能を開発することが必要だった」と説明。そのうえで「過去数年間のコールセンター向け製品販売で付き合いのある国内14社のパートナーのうち、既存顧客を多く持ち、日本の電話の使われ方を知り尽くしている東芝と新製品を共同開発できたことは光栄だ」と述べた。
米アバイアのコンバージドシステム ソリューションエンジニアリング&インターナショナル バイスプレジデント サイモン・ウォレット氏 |
また、ウォレット氏は東芝側の事情について、「東芝は既存のPBX製品の既存顧客の新しいニーズに応える必要があった。IP電話の開発ノウハウを持つアバイアと新製品を共同開発することは、東芝にとっても多くのアドバンテージを受けることができただろう」と述べ、自社の技術を自賛した。
アバイアが発表したIP電話ソリューションのターゲットは、「従業員数が50人規模の中小企業から数十万人単位の大企業」(ウォレット氏)と幅広く、既存のPBXを活用したり、ネットワークベンダのスイッチなどと混在させて利用することができるのが特徴だという。「IP-PBXで利用するデータベースの組込みOSにはLinuxを利用している。セキュリティの確保ができることもアピールしたい」(ウォレット氏)としている。
(@IT 富嶋典子)
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日本アバイアの発表資料
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