米CA新CEO、「日本でビジネスを拡大する」
2005/6/10
米コンピュータ・アソシエイツの新CEO兼社長ジョン・スウィンソン(John Swainson)氏が来日した。Interop Tokyo 2005での講演を受けて、日本市場攻略のための施策を発表した。スウィンソン氏は日本を「戦略的に重要な市場」とする。現在、同社の売上高に占める非米国市場の比率は50%を下回っている。米国の証券会社ゴールドマン・サックスが投資家向けのレポートで言及しているように、世界の経済発展状況の鍵を握るのはBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)に代表される非米国市場であるとされている。同社は米国に依存する販売体制の変革を今後の成長戦略に組み込んでいるが、この戦略を達成するうえで、日本が重要な位置付けを担うことになるとスウィンソン氏はいう。
米コンピュータ・アソシエイツの新CEO兼社長ジョン・スウィンソン氏 |
日本市場攻略のための重点分野として同社が想定しているのは、セキュリティ・マネジメント分野である。同社が収集したマーケティング情報を総合すると、同市場が今後の成長分野であるとの分析結果が導き出せるようだ。例えば、総務省が5月10日に発表した「日本のICTインフラに関する国際比較評価レポート」では、日本はITインフラの総合評価で1位を獲得しながらも、安全なサーバ数では14位であるというデータ。また、セキュリティにかかわるさまざまな規制の存在も重要な要素となる。米国で成立した「Sarbanes-Oxley Act(米国企業改革法)」や「BASEL II」「HIPAA」といった業界別の規制、個人情報保護法など、企業に対する規制遵守の世界的な動きは、セキュリティ・マネジメント市場の拡大を意味すると同社ではみている。
重点市場の策定に加え、日本企業との広範かつ強力なパートナーシップ連携も計画している。これは、日本におけるソフトウェアの共同開発も含めた提携を想定している。この戦略を実現するため、米本社は日本における技術面の活動裁量を拡大する。また、製品面においても、日本語版製品を米国市場と同時に提供できるよう製品リリース方式を改定する。
(@IT 谷古宇浩司)
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