インテル C++/Fortranコンパイラ9.0、マルチコア対応強化

2005/6/16

インテル エンタープライズ&ネットワーク ソリューションズ エンタープライズ テクノロジ エバンジェリスト 菅原清文氏

 インテルは6月15日、ソフトウェア開発ツール「インテル コンパイラ バージョン9.0」を発表した。WinodwsおよびLinuxプラットフォーム対応のC++、Visual Fortranをサポートする。同ツールは、アプリケーション高速化のためのC++/Fortranコンパイラであり、前バージョンの8.1と比較して、「マルチコア/スレッド環境におけるアプリケーション開発機能を強化している」(インテル エンタープライズ&ネットワーク ソリューションズ エンタープライズ テクノロジ エバンジェリスト 菅原清文氏)のが特徴だ。

 このコンパイラにより開発者は「マルチスレッド・アプリケーションを開発する際、インテルのマルチコアやハイパースレッディング技術の利点を活用することが可能になる」と菅原氏はいう。「インテル コンパイラ バージョン9.0」には、自動並列化のオプションが追加され、アプリケーション内で複数の実行スレッドや拡張機能が自動的に作成されるようになっている。また、マルチスレッド・アプリケーションのソフトウェア作成・管理を簡易化する業界標準仕様「OpenMP2.5」(共有メモリ型並列計算機における並列プログラミングの規格)と同仕様の将来的な拡張機能もサポートしていく予定。

 加えて、Linux環境のセキュリティをアプリケーション・レベルでサポートするオプションも用意した。このセキュリティ・オプションは、「CまたはC++で書かれたアプリケーションのセキュリティを向上させ、コンパイルされたアプリケーションのオーバーヘッドをほとんどなくす」(菅原氏)。

 EM64Tを含むインテルのプロセッサのほか、AMD OpteronやAthlonなどのAMDプロセッサもサポートする。

(@IT 谷古宇浩司)

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