CPU開発からプラットフォーム指向へ、インテル
2005/2/10
インテルは2月9日、企業向け64ビットコンピューティングに関する製品戦略説明会を報道関係者向けに開催した。冒頭、同社 エンタープライズ&ネットワーク・ソリューションズ本部 プラットフォーム&ソリューションズ マーケティング統括部長 平野 浩介氏は、同社の2005年の方向性として「64ビット化の推進」と「プラットフォーム指向」の2点を挙げた。
インテル エンタープライズ&ネットワーク・ソリューションズ本部 プラットフォーム&ソリューションズ マーケティング統括部長 平野 浩介氏 |
64ビット化の推進では、2005年中にデスクトップ向けからハイエンド向けまでのすべてのシリーズで64ビットプロセッサを登場させるという。直近では、L2キャッシュを2MBに倍増させ、EM64Tにも対応するXeonプロセッサや6xx番台のPentium 4を2月中に出荷するほか、FSBを667MHzに拡張したXeon MPを90日以内に出荷するとしている。
6xx番台のPentium 4やXeonは、L2キャッシュを2MBに増加したことにより、高負荷アプリケーション利用時の速度上昇を実現した。平野氏は、「サーバアプリケーションなどでは、特にL2キャッシュの効果が高い。これにより、比較的低い周波数でも高性能を発揮できる」と語った。また、モバイルプロセッサに採用されている省電力技術「拡張版 Intel SpeedStep テクノロジ」を採用し、省電力化も実現したという。
すでに64ビットXeonプロセッサは、リリース後6カ月で100万個を出荷しており、2月末までには200万個を達成する見込み。2005年第1四半期に出荷されるXeonプロセッサの80%が64ビット対応になる予定だという。さらに64ビット対応のWindowsも登場することから、「ソフトウェアとハードウェアの双方で64ビットへの移行が加速するだろう」(平野氏)と予測している。また、これらのCPUが64ビット化した際のItaniumプロセッサとの差別化については、「従来のメインフレームなどハイエンド向けにはItaniumプロセッサ、ミドルレンジからエントリサーバではXeonとなるだろう。いずれにせよエントリからハイエンドまで64ビットになった点が大きい」と語った。
プラットフォーム指向では、目標として「ITインフラの拡張性」「TCO削減」「リスク低減」の3点を挙げた。これは、「従来のCPUなどのシリコン技術開発から、チップだけでは開発できないプラットフォームレベルへの開発研究へ、同社のリソースを移すことだ」と平野氏は説明した。そのほか、プラットフォームの持続性を確保することで、動作検証しなくてもCPUをアップグレードできる「ステーブルイメージプラットフォーム」も研究していることを明らかにした。
(@IT 大津心)
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