中小企業でも買える? ユーザックシステムの在庫管理ソフト

2005/6/29

 ユーザックシステムは6月28日、中小企業向けの在庫管理ソフトウェア「物流在庫名人」を7月1日に発売すると発表した。従来2000万円以上必要だった在庫管理システムをパッケージ化することで、250万円からの導入を可能にし、中小企業でも導入しやすい価格を実現したとしている。

ユーザックシステム マーケティング部 取締役部長 小ノ島尚博氏
  物流在庫名人は、物流センターの「WMS(Warehouse Management System:庫内管理システム)」の中核システムを中小企業向けにパッケージ化したもの。特に「小売業に納入する消費財の製造卸、卸、3PL(3rd Party Logistics)」を対象にしている。その中でも、7月1日に発売するバージョンは第1弾として、飲料や加工食品、日用雑貨、文具分野を対象としており、第2弾にはアパレル業界向けを予定しているという。

 ユーザックシステムは、システムインテグレーション業や物流ソリューション事業を中心に展開してきた創業34年の企業。中国・大連に開発拠点を持つ。パッケージ製品では、EDI(Electronic Data Interchange)を中心としたパッケージ「名人シリーズ」が主力製品だ。同社では、物流業者との話し合いの中で、独自のWMSを案件ごとに独自開発してきたが、「多くの中小企業の予算は出せて1000万円まで。独自開発には足りない」(ユーザックシステム マーケティング部 取締役部長 小ノ島尚博氏)ことから、パッケージソフトの開発に至ったという。

 小ノ島氏は「従来のWMSは、大企業向けに開発されており、導入に2000万〜1億円が必要だった。当社はこれを、パッケージ価格250万円、カスタマイズを含んでも1000万円程度で提供できるまで値下げした」と説明。物流在庫名人がターゲットとする中小企業が投資できる価格帯まで値下げしたことにより、「従来WMSを導入したかったが、金銭的にできなかった企業」を中心に、新規受注を図る。初年度は5億円の売上増を目指す。

(@IT 大津心)

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