沖電気、ACCESS共同出資、携帯電話市場に次の一手
2005/10/18
握手する沖電気工業、ACCESS両社代表 |
沖電気工業(以下、沖電気)とACCESSは10月17日、共同出資で11月1日に新会社を設立すると発表した。新会社名はOKIACCESSテクノロジーズ。携帯端末向けプラットフォームの開発が主な事業。出資比率は沖電気が51%、ACCESSが49%。2008年度30億円の売り上げを目指す。
沖電気とACCESSは2005年6月にも携帯IP電話向け技術の開発に関する協業を行っており、今回のジョイントベンチャー設立は「これまでの提携をさらに一歩進めたもの」(沖電気工業 代表取締役社長 篠塚勝正氏)と位置付けられる。新会社は、沖電気のVoIP技術や映像配信技術を、ACCESSの携帯端末向けソフトウェアスイート製品「NetFront Mobile Client Suite」に統合するためのメディアパッケージ商品の開発を行う。
沖電気は新会社を通してACCESSに技術ライセンスを供給し、ACCESSはNetFrontで培った展開力を生かして、世界の携帯端末市場を舞台にデータ、音声、映像統合(トリプルプレーと称される)を駆使した次世代アプリケーションの創出を促す。つまり、新会社は沖電気とACCESSの技術融合の場となる。2005年から2006年度は、音声・映像コア機能を統合する基本アプリケーションの整備を行い、2007年度から国内外キャリアのIMS(IP Multimedia Subsystem)の本格展開や、FMC(Fixed Mobile Convergence)サービス普及に対応したメディア機能の開発など商品機能の拡充を図る。
沖電気の技術ライセンスを新会社を通してACCESSに供給する体制について、ACCESSの荒川亨社長は、両社から出向するエンジニアの固定化や事業領域の明確化といった目的のほか、ジョイントベンチャー成功後の両社の権利関係調整の“保険”の意味もあるとほのめかした。
(@IT 谷古宇浩司)
[関連リンク]
沖電気工業の発表資料
ACCESSの発表資料
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