日本HPとノベル、金融グリッドを中心としたLinux領域で協業

2005/12/1

日本ヒューレット・パッカード 執行役員 エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 統括本部長 松本芳武氏

 日本ヒューレット・パッカード(以下HP)とノベルは11月30日、オープンソースソフトウェアと金融分野向けグリッドコンピューティングおよび半導体設計(EDA)分野をターゲットとしたLinux領域でのシステム提供で協業すると発表した。これによりHPは、Novell SUSE Linux Enterprise Server9の販売とサポートを開始すると同時に、Novell SUSE Linuxに対応するHP独自のサービスを拡充していく。

 HPでは、Novell SUSE Linux Enterprise Server9の製品・保守サービス(16万5690円)を12月8日から開始するほか、定額制システム構築パッケージ「HPエクスプレスサービス」にNovell SUSE Linux Enterprise Server9を加える。また、JBoss Application Server製品サポートの対象OSにNovell SUSE Linux Enterprise Server9を追加し、サポート価格を45%値下げする。

 両社で協業する内容は大きく分けて2つ。

 1つ目は、両社共同の検証チームを新たに設置し、「日本HP 金融グリッドセンター」を活用したシステム検証を行うこと。検証予定のアプリケーションは、グリッド基盤・自動化ツールの「Grid MP」「Cassatt Collage」や金融グリッドアプリケーション「Alogrithmics Algo Risk」「Platforms Symphony」、半導体設計アプリケーション「Cadence」「Synopsys」「Mentor Graphics」など。そのほか、JBoss Application Serverなどオープンソースソフトウェアの検証も行う。

 2つ目は、企業分野におけるオープンソースソフトウェアの認知拡大、利用促進のための共同マーケティング活動の展開。セミナーの開催やカタログ制作など情報提供を中心に共同で啓蒙活動を推進する。

(@IT 谷古宇浩司)

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日本HPの発表資料

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