地球環境に優しいサンの新しいサーバ

2005/12/8

米サン・マイクロシステムズ ストラテジックインサイト・オフィス バイスプレジデント スティーブ・キャンベル氏

 サン・マイクロシステムズ(以下サン)は12月7日、UltraSPARC T1プロセッサを搭載したSun Fire CoolThreadsサーバ製品群を発表した。名称からもうかがえるように、同社の最近の製品開発思想およびプロモーション方法は環境問題を意識した要素が目立つ。来日した米サン・マイクロシステムズ ストラテジックインサイト・オフィス バイスプレジデント スティーブ・キャンベル(Steve Campbell)氏は新サーバの特徴を「性能5倍、電力消費5分の1、設置面積4分の1」と表現した。

 サンがサーバに実装するプロセッサは今回発表したUltraSPARC T1のほかに、UltraSPARC IVとAMDのOpteronがある。同社によると、それぞれのプロセッサの適用領域は異なる。UltraSPARC T1は巨大な負荷を想定したWebアプリケーションサーバ用途を想定している。Webアプリケーションサーバはデータセンターに格納されることも多く、電力消費の削減や設置面積の低減は技術革新の必然的なテーマとなっている。UltraSPARC IVはデータベースサーバ、Opteronは計算領域のサーバを想定してとしている。

 UltraSPARC T1プロセッサには、最大8つの演算ユニットが搭載されている。各コアで4つのスレッドが実行可能。コアとチップ上の2次キャッシュメモリは134GB/秒の帯域幅を持つクロスバーで相互に接続されているため、単位時間内に行える処理量が大幅に向上するという仕組みだ。消費電力は73ワット。このプロセッサは、高い動作周波数や機能数の増大、巨大なキャッシュなどを追求する“従来型の”プロセッサ設計思想とは異なるアプローチで設計されていると同社は説明する。

 2006年3月には、UltraSPARC T1の設計情報をオープンソース化する予定。設計情報には、設計のRTL(Right-To-Left)ソース(Verlogで表現)や評価スイートとシミュレーションモデル、ISA仕様(UltraSPARC Architecture 2005)、Solarisレポートが含まれる。

(@IT 谷古宇浩司)

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サン・マイクロシステムズ

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