取り出してすぐ使える日立の無線センサー

2005/12/27

リストバンド型無線センサー端末

 日立製作所ワイヤレスインフォベンチャーカンパニーは12月26日、ポータブル型とリストバンド型の無線センサー「日立AirSense」を発売すると発表した。ポータブル型はビルの空調管理や地震対策、食品工場での衛生管理、リストバンド型は遠隔地に住む高齢者の健康状態把握などの用途を想定している。ノード(端末)やルータ、ゲートウェイ、モニタソフトなど、無線によるセンサーネットを利用するために必要なユニットがパッケージ化(一式90万円)されている。「箱から取り出してすぐに使えるという意味で画期的な製品」(同社 カンパニー長&CEO 木下泰三氏)

 ポータブル型無線センサーは、設置場所の電波環境に応じて最適な無線伝送ルートを形成する無線技術が用いられている。厨房や食品倉庫で温度・湿度を検知し、食品の品質管理や安全性確保を行うことができる。

 リストバンド型無線センサーには、1.5センチ角基板にセンサーとマイコン、無線機能を集約する技術が用いられている。家族や医者が離れた場所で暮らす高齢者の健康状態を把握するなどの用途で活用することができる。

 同社は今後、これらのエントリモデルをベースにパートナー企業と高機能化、大規模システム対応を推進していく。特にポータブル型については、小型化、低消費電力化を推し進め、さらにミドルウェアの機能を強化した製品を2006年5月以降順次市場に投入していく予定。

 同カンパニーでは、この事業で年間120億円の売り上げを見込んでいる。

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日立製作所

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