中堅向けWebフィルタリング、NetAppが100万円未満で投入

2006/1/18

 日本ネットワーク・アプライアンス(NetApp)は1月17日、Webフィルタリング、Webプロキシキャッシュ機能を実装したセキュリティアプライアンスの新製品「NetApp NetCache C1300」の出荷を開始した。中堅・中小企業向けの製品で、前モデルのC1200と比べて最小構成の価格を約半額の100万円未満に抑えた。パフォーマンスはCPUの高速化などで1.5倍向上。NetAppのマーケティング本部長 高沢冬樹氏は「他社製品と比べると3倍程度の価格対性能比だ」と述べた。

NetAppが発表した「NetApp NetCache C1300」

 NetCacheは社内のクライアントPCから社外Webサイトへのアクセスを一元管理するフォワードプロキシの機能と、Webサーバからのコンテンツ配信を効率化するリバースプロキシの2つの機能がある。ネットアップがC1300でアピールしたいのはフォワードプロキシを使ったセキュリティ機能。

 C1300はセキュアコンピューティング、ウェブセンスのWebフィルタリング機能があらかじめ独自OSの「Data ONTAP」に組み込んでいて、企業はソフトウェアのライセンスを購入するだけで機能が利用できる。管理者は設定によってクライアントPCがアクセスできるWebサイト、アクセスを許さないWebサイトを設定可能。「Portal」などWebサイトの種別を示すグループが設定されていて、複数のWebサイトを1度でフィルタリングの対象に追加する機能もある。ユーザーごと、アクセス時間ごとなどの詳細設定も可能。

NetAppのマーケティング本部 プロダクトマーケティング担当 NetCache プロダクトマネージャ 浅野大介氏

 C1300はHTTPレベルのユーザー認証機能があり、各ユーザーがどのURLにアクセスしたか、アクセスしようとしたかをログに残すことができる。Active Directoryと連携させる機能もある。

 「URLフィルタリング機能をOSに統合する『On-Box』を採用しているため、構成がシンプルで、保守の一元化が可能」とNetAppのマーケティング本部 プロダクトマーケティング担当 NetCache プロダクトマネージャ 浅野大介氏は説明。セキュリティ担当者が手薄な中堅・中小企業に最適と訴えた。

 C1300は1Uサイズ。シリアルATAの100GBハードディスクドライブを最大3本まで増設可能。10/100/1000Base-Tのポートを標準で2個備える。RAID4構成を組むことができる。

 NetCacheシリーズはC1300と、中堅、大企業向けのC2300、大企業とサービスプロバイダ向けのC3300の3モデルがある。C1300はローエンドモデルながら1000人程度までのユーザーをサポートする。NetCacheシリーズはこれまで国内で2000台以上を出荷した。高沢氏は「中堅・中小企業のセキュリティニーズに応えてきた実績がある」としたうえで、「フィルタリングを含めて機能の高い統合性を確実、素早く導入できる」とC1300をアピールした。

(@IT 垣内郁栄)

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日本ネットワーク・アプライアンスの発表資料

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